流れ行く川のように、時代は移り、人も変わる。
その後に一つの歌が残り、過ぎ行く季節の記憶を奏でる
-ラジオ深夜便イントロのナレーション 須磨佳津江ー
昭和四十一年、五木寛之さんが「さらばモスクワ愚連隊」で「小説現代」の新人賞をとったころのことに話がすすみます。
-その当時どんな音楽が流れていましたか?
五木 昭和四十年から四十一年にかけてですからね、まあ、新しい歌がたくさん流行っていましたけれど、私、当時赤坂でメデイアの仕事をしていたころは、赤坂界隈というのはね、東京で一番はなやかな所だった。放送局あり、しゃれた喫茶店あり、新しいファッションなどがあった。
その中で西田佐知子さんなんかなんかがでてきて、それまでの演歌、歌謡曲とは違って、古い時代のものとは
違って、なにか新鮮な感じがしたことを覚えていますけど、エーット「赤坂のー」・・・
-「夜は更けて」です。昭和四十年ですね。
五木 一九六五年、私がロシアから帰ってきたころのヒット曲なんですね。聞いてみたいですね。
-はい、おかけします。「赤坂の夜は更けて」鈴木道明作詞・作曲、歌は西田佐知子さんです。
いま頃どうして いるのかしら
せつない想いに ゆれる灯影
むなしい未練とは 知りながら
恋しい人の名を ささやけば
逢いたい気持ちは つのるばかり
赤坂の夜は 更けゆく
▼五木寛之さん

〔蛇足〕 ①西田佐知子さんは往年の二枚目スター・佐野周二の息子の嫁、つまり名司会者・関口宏さんの夫人、関口知宏君のお母さん。
②昨年の12月末、私(永井至正)のところに例の「ねんきん特別便」が舞い込み、空白期間を埋めるのに苦慮していたときこの「深夜便」を聞き「ハッ」と甦った。そのころ私の職場は赤坂。残業で夜遅く帰り道で、この歌を口ずさんでいたことを思い出した。空白になっていた昭和41年の職歴を記入することができ、すぐさま社会保険事務所に行ってOK。私にとってこの歌名は「赤坂の夜よ ありがとう」になる。
この記事へのコメント
古村理 ふるむらおさむ です
NHKラジオ深夜便で、「五木寛之」さんが話していた中にあった下記のことを
探しています。
私の音楽会「古村理(ふるむら おさむ)サウンドの感謝祭」
日時:2017年3月14日 13時~16時
場所:「逗子さざなみホール」
開催に使いたいと思います。
そこで、その時の録音がないか。
探しています。
日本の太平洋戦争時代に、当時の風呂屋の2階(当時の朝鮮)で歌った文部省唱歌の話の内容です。
MAIL: oofuru@sf7.so-net.ne.jp