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zoom RSS 「雲流るる果てに」−38−

<<   作成日時 : 2010/07/18 09:31   >>

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佐藤一馬 [さとう・かずま〕慶応義塾大学経済学部ー東京都出身ー昭和20年4月15日、佐多岬沖南方海上にて戦死。搭乗機・天山、23歳。(「雲流るる果てに」201〜202頁)

画像
    陣中の茶
 
   遺 句

君も来や梅も咲きけり匂ひけり
残春の香眼に滲みたり友思ふ
我が魂の生所知りたり春の宵
大燈に続け我が魂春はゆく
八重櫻散りてまばゆき路を行く

 

   日 記

昭和十九年三月二十九日

 初メ「クラブ」ニ四人集フ、サスガニ寂シカッタ。何ハナクテモ多勢ハヌ事ニハ賑ヤカデナイ。中食ノ時ハ六人ニナッテヰタ。帰リギハニナッテデハアルガ「オ茶」ヲタテテ皆ニフルマッタ。半年振リデ所々忘レテハヰタガ、手順ヨクタテラレタニハ山村先生ノ教育方針ノオ蔭デアラウ。実ニ落着イタ気持デアル。

 矢張リガラクタ者デタルヨリモ、一品デモヨイカラ名アルモノヲ手ニシタイト思ッタ。航空隊ニ奉ズル者トシテ、カサバル物ハドウカト思フノデセメテ手杓ナリトモ。

 水差モ揃ハヌ。鉄瓶デ普通ノ火鉢他ノ道具モオ粗末ナ次第、又雑然トシタ宝デ急ニカシコマル事ニ何カソグハヌモノヲタテル前ニ感ジタガ、イザタテル段ニナルト決シテソノヤウナ、チグハグナ気持ハ毛頭感ゼズ、ピッタリトシタ気持デ湯ヲツギ茶ヲタテル事ガ出来タ。

 夕食。練習生ニ飯ヲ分ケテヤル。喜ンデヰタ。風呂でハシャイデル事、何ガオカシク、嬉シイノダラウ。外出点検ハ実ニ不愉快コノ上モナシ。一部ノ学生ガマイテ行ッタ種子、ケシカラヌ事ダ。在隊中ハ太テエ顔ヲシテヰタ癖ニ。

 「愛ー理解ー表現」


【解説】 佐藤中尉の搭乗機、天山について

 艦上攻撃機として戦争末期の昭和19年に登場、兵装爆弾500Kまたは魚雷1を備えていた三座式の新鋭機。1266機製造された。驚いたことは本機を特攻攻撃にも使用したことである。三座式というのは3人乗りということ。こういう言い方は語弊を招くと思われるが、一人でも可能な事をなぜ三人も一緒に殺さなければならなかっのか、慄然とするばかりである。まさに軍部の思考はただただ若者を死地に行かせることだけだったのか?一億総特攻の所以。

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