詩集 終わりからはじまる歌③

永井和子という詩人は一貫して「女だから、いいたいこと」をいっぱいうたいあげてきた。「小さな家のなかから世界に」ひろがろうと励むなかで「いいたいこと」をいおうとして書き続けてきた。本編では「月見草」に想いを託した。

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  月見草の花によせてKさんに

うすやみのなかに
月見草の甘い匂いがゆれた

女だから
いいたいことはいっぱいある
熱くこみあげてくるものが
疲れたあなたの額ににじむ汗
それをいたわるわたしの
指先の痺れ

女だから
子どものことも
夫のことも
くらしのことも
小さな家のなかから世界に広がることも
いいたいことはいっぱいある
噴きだしそうに燃えているものが
だけど いまそれは言葉にならない

あなたが黙って折ってくれた
月見草の花の透明な黄色が
わたしたちのはげしい想いを
やさしくつつんで燃える

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