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zoom RSS ああ祖国よ 恋人よきけB

<<   作成日時 : 2010/12/12 05:43   >>

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「明日は自由主義者が一人この世から去っていきます。彼の後ろ姿ハ淋しいですが、心中満足で一杯です」、慶応大学出身、学徒出陣でペンを操縦棹に持ちかえて沖縄に突っ込んでいった上原良司少尉が出撃直前に書いた遺文の一つ「所感」を紹介しよう。

 人の世は 別れるものと知りながら 別れはなどて かくもかなしき

▼戦災前の旧慶応大学三田の図書館
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  所  感     上原良治

大正11年9月27日生
第56振武隊
現住所 長野県南安曇郡有明村186
出身校 慶応義塾大学経済学部
 

 栄光ある祖国日本の代表的攻撃隊とも謂ふべき陸軍特別攻撃隊に選ばれ実の光栄之に過ぐるものなきと痛感致して居ります。

 思へば長き学生時代を通じて得た信念とも申すべき理論万能の道理から考えた場合これは或は自由主義者と謂われるかもしれませんが自由の勝利は明白な事だと思ひます。

 人間の本性たる自由を滅す事は絶対に出来なく例へそれが抑へられて居る如く見えても底に於いてハ常に闘ひつゝ最後にハ必ず勝つと云う事ハ彼のイタリヤのクローチエも云って居る如く真理であると思ひます。権力主義全体主義の国家ハ一時的に隆盛であろうとも必ずや最後にハ敗れる事ハ明白な事実です。

 我々ハその真理を今次世界大戦の枢軸国家に於いて見る事が出来ると思います。ファシズムのイタリヤは如何、ナチズムのドイツ亦既に敗れ、今や権力主義国家は土台石の壊れた建築物の如く次から次へと滅亡しつゝあります。真理の普遍さは今現実に依って証明されつゝ過去に於いて歴史が示した如く未来永久に自由の偉大さを証明して行くと思はれます。

 自己の信念の正しかった事この事は或は祖国にとって恐るべき事であるかも知れませんが吾人にとっては嬉しい限りです。現在の如何なる闘争もその根底を為すものは必ず思想なりと思ふしだいです。既に思想に依って、その闘争の結果を明白に見る事が出来ると信じます。

 愛する祖国日本をして嘗ての大英帝国たらしめんとする私の野望は遂に空しくなりました。真に日本を愛する者をして立たしめたなら日本は既に日本は現在の如き状態には或は追い込まれなかったと思ひます。世界何処においても肩で風を切って歩く日本人これが私の夢見た理想でした。

 
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 空の特攻隊のパイロットは一器械に過ぎぬといち友人が云った事は確かです。操縦棹を採る器械、人格もなく感情もなく勿論理性もなく、只敵の空母艦に向って吸ひつく磁石の中の鉄の一分子にすぎぬのです。理性を以て考へたなら実に考へられぬ事で強ひて考ふれば彼等が云う如く自殺者とでも云ひませうか、精神の国日本に於てのみ見られる事だと思ひます。いち器械である吾人ハ何も云う権利もありませんが唯願はくば愛する日本を偉大ならしめられん事国民の方々にお願ひするのみです。

 こんあ精神状態で征ったなら勿論死んでも何にもならないかも知れません故に最初に述べた如く特別攻撃隊に選ばれた事を光栄に思って居る次第です。

 飛行機に乗れば器械に過ぎぬのですけれど、一旦下りればやはり人間ですから、そこには感情もあり熱情も動きます。愛する恋人に死なれた時自分も一緒に精神的に死んで居りました。天国に待ちある人、天国に於て彼女と会へると思ふと死は天国に行く途中でしかありませんから何でもありません。明日は出撃です。過激に亙り勿論発表すべき事でハありませんでしたが偽はらぬ心境は以上述べた如くです。何も系統だてず思った儘を雑然と並べた事を許して下さい。

 
 明日は自由主義者が一人この世から去っていきます。彼の後姿ハ淋しいですが、心中満足で一杯です。
 
 云ひたい事を言ひたいだけ云ひました無礼を御許し下さい。でハこの辺で

 出撃前夜記す


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