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zoom RSS 特攻隊とはなんだったのか

<<   作成日時 : 2011/01/07 06:18   >>

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先の大戦で兄を特攻隊の一員として亡くした者の戦後一貫して追及してきたテーマは「特攻隊とはなんだったのか」である。その疑問を一部解明してくれた著書が手元にある。「『特攻』と日本人」(保阪正康著)がそれだ。先ずはその、<あとがき>を紹介しよう。本書(新書版225頁)の全容を示唆してくれるからだ。

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  <あとがき> 

 特攻隊については、私自身少年期から複雑な感情をもっていた。昭和30年代初め、高校生のときに『きけわだつみのこえ』を手にとって読んでいるうちに、もし今この遺稿の青年たちが生存していたら、30代半ばであると気づいて無性に同情の念がわいた。なかでも慶応義塾大学の学生だった上原良司の遺稿は心にのこり、なぜこの「自由主義者」がこうした運命を受けいれなければならないのか、怒りがおさまらなったという記憶は今も続いている。

 私の世代は、昭和30年代が高校生、大学生の時代であったが、いってみれば“政治の季節”でもあった。戦後教育を社会主義革命の教育と捉えているかのような教師も少なくなかったのだが、そういう影響を直戴に受けた世代といってもいいかもしれない。当然なことだが、私は太平洋戦争のシステムに怒りの感情ももっているし、特攻作戦を選択した指導者は弾劾されて然るべきと考えてきた。

 この青年期のときから40余を経て私はそのころの反対、批判、怒りとはまったく別の感情ももつようになった。社会的生活をすごしてきて、そしてそれが終わる世代に達しての感情というのは、日本社会は、そして日本人戦争という軍事行動に向いていないとの実感である。私たちの国は、ひとたびこうした行動に走れば、際限のない底なし沼に落ちこんでいく性格をもっている。特攻作戦はまさにそうだったのだ。
 

 あの太平洋戦争は三年八ヶ月つづいた。あの戦争がそれほどの期間つづくべきだったか否かを問うてみれば、もうある時期からはあれは軍事衝突の域を超えていて、指導者たちは責任のがれの言辞を弄するだけで戦争終結をすべて相手(連合国)任せにして日々を過している。つまり責任感がいちじるしく欠如していたのだ。

 どうしてこういう無責任な戦争を行ったのか。それをさぐっていけば、太平洋戦争の開戦経緯、さらには日中戦争への直進ぶりをみてもわかるとおり、開戦目的がまったく曖昧であり、その週末点がどこかも考えていないことがわかる。いや、考えてはいたが、それはすべて自己本位の願望を並べたプログラムにすぎなかった。客観的な根拠がまったくなかったのである。

 これは私の持論なのだが、あの戦争はある時期から軍事の次元を越えて美学の領域に入った。あるいはカタルシスの世界へ入った。政治・軍事指導者はひらすら日本国民を幽閉状態にしておき、思考も感性も、そしてその発想も「一億玉砕」とか「一億一心」「本土決戦」という語に収斂(しゅうれん)しようとした。美学に入ったという意味をわかりやすくいうならば、すべて自分の考えで決まるのであり、客観的事実などは存在しないという次元に落ちこんでしまったということだ。近代日本にあって、昭和10年代ほど指導部に列した政治家や軍人のレベルが下がったことはない。なにしろ哲学や思想がまったくなかったといっていいからだ。特攻世代はまさに近代日本の指導者たちの犠牲者だ。

 こういうシステムを二度と日本に生んではいけない。その思いをこめて本書をまとめることになった。国民一人一人が自立することがなにより大切だと改めて自覚しておきたいと思う。

   2005年6月                                 保阪正康


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 ●保阪正康(ほさか まさやす)

1939年、北海道生まれ、1963年、同志社大学文学部社会学科卒業。出版社勤務を経てノンフイクシヨン作家となる。「昭和史を語り継ぐ会」を主宰、昭和史研究を続けた功績により、2004年、菊池寛賞を受賞、著書多数。

【追記】あまりにも外的要因をはずし内的要因のみを論理の元にするのは極めて自虐的という批判もみられるが、「満州っ子」としてはこれを「是」とする。



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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
完全なる自虐史観の左翼宣伝本ですね。今の60〜70歳代の人の多くはこういった思考が多い。だから中国共産党、韓国に気持ち悪い程なびく。
挙句の果てに軍が全て悪だの論理。

こんな老人がいるから戦後から今にいたる日本の政治、市民の倫理が偏ってしまってる。
でっち上げの作者に悪意を感じる。
たか
2011/01/10 04:09

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