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zoom RSS 亡国の危機に決意 梅原猛

<<   作成日時 : 2011/04/21 10:42   >>

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「先日、東日本大震災についていろいろ考えていたとき、突然、管首相から電話があった。何事かと思って電話口に出ると「東日本大震災復興構想会議」というものを設置するので、私にその特別顧問になってほしいという依頼であった」(梅原猛「思うままに」−東京新聞4・18夕刊)。

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 私は仙台の生まれであり、今回の震災に深く心を痛めている。この震災は天災であり、人災でもあるが、それは文明災でもあり、近代文明そのものが深く問われていると考えている。私はこの震災についてそのような一定見をもっているので、その会議で多少のお役に立てるかもしrないと思い、特別顧問というのがどういう役割を担うのかよく分から名かっtが、即座に引き受ける返事をした。

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 私に再び赤紙がきたような感じである。66年前、旧制高校を卒業して京都大学の入学式を終えたばかりの私に赤紙が届き、入隊した。私はいわば最後の戦中派である。徴兵延期は撤廃され、学徒出陣が行われ、私の先輩たちの多くが出征し、そして帰らぬ人になった。私は終戦の二年ほど前から、この戦争は負けるにちがいないと思っていたので、なぜ敗戦が確実である無謀な戦争でただ一つしかない自分の命を落とさねばならないのか、深く悩んだ。

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 私は野砲兵として名古屋の連隊に入隊したが、その後、熊本の田舎で本土防衛に当たっていた。このときすでに連隊には砲弾も馬もなく、敵の戦車に襲われれば全滅するに違いないと思われた。しかしまもなく広島と長崎に原爆が落とされ、戦争は終り、私は予想外に生きて故郷に帰ることができた。そして幸運にも86歳の現在まで長生きしているが、戦争や原爆で死んだ人たちへのすまない気持ちを66年間抱き続けてきた。

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 私は無謀な戦争を起こした日本に深い憎しみを抱いたが、どこかで深く日本を愛していたのであろう。哲学を一生の仕事にしたが、西洋の近代哲学は行き詰っていると感じ、このような近代哲学の限界を超えて今後の人生を生きる原理が日本の思想に潜在しているのではないかと考えて、日本研究者になった。そしてようやくその原理を見いだし、発表したいと思っていたところにこの大震災である。

 このような86歳の私に召集令状の如きものがきたのは何かの誤まりではないかと思われたが、現在、日本はあの敗戦と比べてもはるかに深い亡国の危機に直面している。そして今ほど、私が日本という国への愛を感じたことはない。
 

 この国を滅ぼしてはいけない。特別顧問という立場は、その会合への毎回の出席は難しいことを考慮して設けられたものであろうが、私は命の続くかぎりこの会合に出席したいと思っている。 

追記】東京新聞に長期連載の哲学者・梅原猛氏の(2011年4月18日付)「思うままに」のほぼ全文を引用させていただいた。氏のいう「この国を滅ぼしてはいけない」の意を私なりに共感したからである。しかしこの国という概念がどのような国を指し示すのか定かではないのでなお詳述していただきたい。末尾の赤字に変換させていただいた文言が我が国の「憲法9条」が念頭にあることを願いたい。なぜなら氏が「9条の会」の呼びかけ人であり、かくいう私も東京の場末に住む「9条の会」が発するアピールの一賛同者だからでもある。

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