鈴木康吉 「深川自由日記」ー1-

「鈴木康吉さんの文章は、難しいテーマも筆致がやさしく、読者の共感を誘うでしょう」とは元朝日新聞編集委員の猪狩 章氏の言葉。昨年から今年にかけて上梓した随筆集2冊、題して「深川自由日記」①と②。総数200筆以上は、いずれも捨てがたいものだが、私なりに、これはというものを順次紹介しましょう。

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     望 郷     「芋」 
 
 「芋」といえば私は、「収獲の芋」を真っ先に思い出す。ザクッーと鍬を入れ掘りおこすと真っ白い新ジャガがいくつも土の中から顔を出す。わくわくする一瞬だ。
 私は、太平洋戦争に突入した年、秋田県の農家で6人兄弟の2番目に双子で生まれた。父が応召を繰り返し、後に満州を転戦し、シベリアに抑留されたこともあって、私達兄弟は母を助けてよく働いた。
 小学校に入った頃からだったろう。芋の植え付けもやった。種芋を半分に切って稲わらの燃えがらをまぶし、製地した畑に等間隔に植え付けるのである。学校を早退してよく畑に引っぱり出されたものである。肥やしをやり、害虫の「虫取り」もした。
 戦後の食糧難時代、芋のたくさん入ったご飯だったが聞くようなひもじい思い出はない。(07・10・25)


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     <プロフール>
 
  鈴木康吉(すずき・こうきち)

1941年8月 秋田県八沢木村(現、横手市)に生まれる
1953年3月 東京・深川の木材・合板会社等で働く
1973年3月 東京木材合同労組書記
1975年4月 東京、江東区、区議会議員(7期28年)
2007年4月 同、引退
2007年9月 NPO法人高齢者が住みよいまちづくりの会 
         理事長

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