
帝国軍艦だなんて、大きな事を云ったって大金持ちの手先でねえか、国民の味方? をかしいや、糞喰へだ!
小林多喜二 『蟹工船』(新潮文庫)
小樽高商卒業後、銀行に就職、学生時代から志賀直哉に傾倒。1928年『一九二八年三月十五日」を発表。官権の残酷な拷問の実態を告発。29年『蟹工船』では、北洋漁業の苛酷な労働に従事する貧しい労働者たちのストライキを帝国海軍駆逐艦の水兵たちが弾圧するさまを描く、31年共産党に入党。33年逮捕されたその日に拷問によって虐殺された。

没後80年 多喜二の文学を語る集い

左掲のように3月10日(日)、池袋の「みらい座」で小林多喜二の没後80年を記念して「つどい」が開かれます。これには米倉斉加年さんらの講演とともに歌手の佐藤真子さんが「ピアノ弾き語り」で出演します。曲目は「小林多喜二を追悼する歌」と「君死にたまふことなかれ」ほか、となっています。
ご存じのように両曲ともに女性作曲家として当時、知る人ぞ知る吉田隆子さんによるもので、佐藤真子さんがライフワークとして、コンサートなどで歌います。この集いにふさわしく、来場者の心を捉えるに違いありません。
【リンク】君死にたまふことなかれ
http://38300902.at.webry.info/201212/article_9.html
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