戦死した兄が歌った 「別れ船」

1943(昭和19)年、フィリピンで特攻死した兄が学徒出陣の別れの宴でうたった歌が田端義夫さんの「別れ船」だった。その田端さんが惜しまれて一昨日亡くなった。東京新聞が「筆洗」で書いた。彼の歌声は昭和の記念碑だったと書いた。

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 その歌声そのものが、昭和の記念碑だった。きのう94歳で亡くなったバタやんこと田端義夫さんの歌には、戦争と再出発という時代の喜怒哀楽が、封じ込められていた▼♪名残りつきない 果てしない 別れ出船の 銅鑼(どら)が鳴る 思いなおして あきらめて 夢は潮路に 捨てて行く・・・。デビューの翌年、1940年に出した「別れ船」には、戦地に赴く兵士の心が刻まれた▼敗戦翌年のヒット曲「かえり船」は、傷ついた兵士を迎える歌になった。♪波の背の背に ゆられてゆれて 月の潮路の かえり船 霞(かす)む故国代 小島の沖じゃ 夢もわびしく、よみがえる・・・▼田端さんは、復員兵を乗せた列車が到着する大阪駅のスピーカーからこの歌が流れるのに居合わせた。皆じっと聞き入り、涙を流す人もいた。その時、歌手になって本当によかったと思った、と自伝「オース!オース!オース!」に書いている。(以下略)

リンク】「別れ船」
 http://www13.big.or.jp/~sparrow/MIDI-wakarebune.html

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