満洲・公主嶺小学校同窓誌 エピソード -4-

昭和20年8月、ソ連参戦によって私たちの生活は突然崩れだしました。13日公主嶺駅にただちに集まれという疎開命令が出て、母と私と幼い弟妹5人は着のみ着のまま貨物駅構内の集合場所に駆けつけましあた。(506頁)
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   一家を救った弟の靴
      西瀬薫子(旧姓園村・39回生)


 新京の中学校に寄宿してる兄(肇・36回生)を父が迎えに行っており、祖父は2人の帰りを待つと言い張って、一緒には来ませんでした。
 駅は疎開列車に乗り込む人たちでごった返していました。その喧噪の中、貨車に乗る寸前になって、母の背中におぶさっていた当時2歳の弟が、靴をはいていないのに気がつきました。慌てた母は靴を取りに帰ることにし、我が家に引き返したのです。
 家にいるはずの祖父の姿が見えず、心配になってあちこち探し歩きました。私たちを見送ろうとした祖父と行き違いになったのでした。
 そのうち父と兄も公主嶺に帰ってきました。結局、弟の小さな靴が一家離散を救う運命のきっかけになりました。8月15日、家族揃って再び貨車に乗りまし たが、この列車は発車しませんでした。私たちは留用になり、22年秋に帰国しました。


満鉄・公主嶺駅のホ-ム
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