新 満州・公主嶺小同窓会誌 エピソード -22-

昭和17年夏、担任の松本修司先生のイン引卒で、3年生の私たちだけで遠足に行った。学校の正門前に集合し、始業時間に元気よく出発、東へ木下町、陸軍病院前を通り、公主陵方面の道を山路郷開拓団目指して歩いた。目的地の開拓団は、なだらかな大地に畠が広がって見えた。

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    手づかみで魚を取る      
         井村好孝(38回生)

        
 帰途、流れの澱んだように動かない川に出た。ここで休憩する。松本先生は早速服を脱いでパンツ姿で水に入られた。胸まで浸って両手で水中をまさうっておられたが、
 「オッ、魚がいるゾッ」
 と云われたかと思う間もなく、両手に一匹ずつの魚を掴んで、ポイポイと岸に放り上げた。フナ、コイなど20センチくらいの大きな魚を次々に手掴みである。こんな魚取りを見たのは初めてであった。

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 私も川に足を入れてみたが、蛭に吸いつかれて驚いて上がってしまった。数十匹もの魚は、木の枝に通してそれぞれに持って帰った。
 松本先生の腕前もさることながら、大陸の魚はおっとりしていることを、日本に引き揚げて川に釣りに行き、魚のすばやさから思い知らされたのだった。

公主廟】公主廟(写真)には仏像が祀ってあった。廟の右にのぞいている白いものが円墳である。枯れた木の枝にカササギの巣が二つかかっている後ろの丘陵が分水嶺である。

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