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zoom RSS 満洲・公主嶺小同窓会誌 第8章 エピソード −48−

<<   作成日時 : 2016/04/25 06:22   >>

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霞町の我が家の裏庭越しに、帝政ロシア時代の劇場の廃屋があった。この建物の楠町小公園側、東方角の高窓のある一室に、馬冠標先生という東京文理大学出身の満洲建国大学教授が、日本人妻とひっそり暮らしておられた。(記念誌362頁上段)

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  馬冠標先生の奥さん
   長池秀子(旧姓小原・35回生)

 
 馬先生はとても立派な紳士だったが、その奥さんは、子どもの目にもわがままな人に映った。彼女は大変に熱心な金光教の信者で、また大変な猫好きな人でもあった。薄暗い部屋の一隅に紫の垂れ幕を下げ、そこにはいつも灯明がついており、その下には、数匹の猫が寝ていた。私はよく橘医院の向かい側、合利洋行へ曲がる角のところにあった金光教の教会に、この婦人に連れて行かれたものだ。まだ幼稚園に入る前のことである。
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 彼女はよく夕暮れどきに、星型のカステラを手にして我が家を訪れ、私の名を呼んだ。いつの間にか私は、公主嶺に多い烏と月とこの星型のカステラが関係あるかのように、幼い日のしばらくの間、思いこんでいたようだ。
 大正末期、日本で国際結婚をされたこのお二人は、終戦の前後に新京で亡くなられている。

】右下の写真、左側が合利洋行、右向こうの角が橘医院。

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