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zoom RSS 満洲・公主嶺小同窓会誌 第8章 エピソード −57−

<<   作成日時 : 2016/05/09 05:29   >>

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「お前のチンチンどれーくらい」---ふくよかな体つきのオケラが、考えあぐねたように静止して、前肢を釣り人が魚の大きさを自慢するような仕草をすると、子供の歓声が一段と喧(かしま)しい。(記念誌366頁下段)

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   季節の虫のいろいろ
        島田昭文(33回生)


 みみずが鳴くのか、鳴かないのか。愚にもつかぬ子供の口論の、実況検分の本人のオケラは、翅を震わせ、薄暗い外灯の下で、かすかなジジーという音を立てる。土にしみいるように。
 昆虫も公主嶺の子供たち遊び相手だった。畜産の北欧を思わせる牛舎の二階は、ルーサンが四角の束に積み重なり、整然と整っていた。天窓から夏の日が差し込む場所がキリギリスの大量採取の現場だった。刈り取られたルーサンに紛れて、意にはそぐわぬ倉庫生活の彼らも、息を潜める子供たいに安心しえ合唱し、すかさず紙袋の住人となる。指に食いつき、首と胴が離れても、頑強な口だけ生きづいている。遊び飽きて忘れ去られた紙袋の住人は、這い出して天窓の下で夏を惜しみ、合唱した。

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 秋が深まるころ黄蝶が色あせたグラジオラスの上を、独特の弧を描き、高く低く飛ぶのを見た。あの広い満洲の野を、どのように南からやってきたのか。

】ルーサンは豆科の多年草で、高さ7、80センチ、ちょうど大豆くらいになる。大豆よりも葉は細かく、アカシアに似ていた。当時は家庭では草花が栽培されていなかったので農事試験場のルーサン畑は僕たち子どもの夢であり、遊び場であった。(記念誌278頁)

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