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zoom RSS 満洲・公主嶺小同窓会誌 第8章 エピソード −62−

<<   作成日時 : 2016/05/16 05:34   >>

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楠町にあったロシア帝政時代の劇場の廃屋が、ずっと後、製氷会社となるまでの間、しばらく無人の時代があったこの大きである。な建物のうしろには数本の楡の大木が高く茂り、屋根には草が生い立ち、庇(ひさし)の下ではいつも鳩がクウクウと鳴いていた。

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  ガラスのかわいい器
   長池秀子(旧姓小原・35回生)


 私たちは建物の周りでよく遊んだが、何となく不気味なので、中に入ることはなかった。でもあるとき、東側中央の破れた板戸が明け放たれており、私たちは急に中をのぞいてみたくなった。そして、光が差し込む範囲での冒険を試みたのである。
 

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 そこで見たものは、何ときらめく財宝であった。子どもの掌にのる、かわいらしい小さなガラスの器の数々が散乱していた。舟型、丸、六角、菱型・・・・・・と一つ一つ、デザインが凝っていた。差し込む光によく光った。私たちは狂喜して好きなだけ持ち帰り、さっそくままごとに使って楽しんだ。
 一体、だれが、たくさんの小さなガラスの器を、あの廃屋の片隅に放置したのだろう。いるものだったのかいらないものだったのか、麻袋からこぼれ出ていた宝物に出合った日のことは決して夢ではない。半世紀も昔のいまだに不思議な思い出である。

】右写真 楠町1丁面にあった製氷会社。戦後訪中団が写す

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