戦後71年 「平和の俳句」 -28-

7月最初の「平和の俳句」第1週。今年も早折り返し点になった。恒例による今回の冒頭の句は文化部・出田阿世記者が選んだ5句を紹介しよう。そのうち4人が10代だ。(東京新聞・6月21日付「特集号から)

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○生国を選ぶ自由のない僕等
  星 淳也(35) 東京都練馬区
○戦争だ言うその人は死地いかず
  関谷 玲(16) 東京都八王子市
○戦力の数でしかない私たち
  原島直也(17) 東京都奥多摩町
○イヤなことイヤだと言える幸せなこと
  佐々木千恵(16) 東京都八王子市
○明日がある「また明日ね」と言ってみる
  蝉平有里(16) 東京都稲城市
 
 生まれる国は選べない。「死地に行かない」権力者によって若者が戦力扱いされる日が来たら(関谷さん)。高校生はそんな未来を憂えて「数ではなく一人の人間として考えて」と訴える(原島さん)。それでも「イヤだ」と言い続ければ(佐々木さん)、きっと「明日がある」(蝉平さん)。

奔放に生きるも憲法あってこそ 林 和美(57) 東京都品川区 2016・7・3

】<金子兜太>分かっているようで案外気付いていないのがこのこと。自由の保障は現在の憲法にあり、変にいじれば自由奔放など夢の夢ですよと。

平和ってつまりは君たちの笑顔 岡本 恵(60) 茨城県常総市 2016・7・4

】<金子兜太。簡単明瞭な口語書きの俳句とはこえれ。だから率直平明に伝わる。いつも笑顔。 <いとうせいこう>難しいことではない。今のあなたの笑顔そのものを私たちは守りたい。

青天に鯉百匹の平和かな 山崎義盛(84) 福井市 2016・7・5

】<いとうせいこう>鯉のぼりを空に放ち、風に吹かせる爽快な平和。青天に軍用機なく。 <金子兜太>「鯉百匹」が、千匹、万引より力強い。平和の基準単位のような力強さ。

広島の七十年の緑かな 井上幹也(16) 愛知県刈谷市 2016・7・6

】<いとうせいこう>私も先日広島の公園へ行き、同じ気持ちで周囲の樹木を眺めたものだ。焼けて消えた葉が再び茂る。そこに平和の年月を感じる。

平和でも核があったらいけないね!! 中川武士(16) 愛知県高浜市 2016・7・7

】<金子兜太>この句に込めた思いとして「核兵器ダメ絶対」の添え書きがある。学生らしい素朴さだが、核発電を止められない大人たちよ。

平和とはとむらいの火が消えぬ時 中村律基(17) 愛知県高浜市 2016・7・8

】<いとうせいこう>広島に行って考えた高校生の句。本当に落ち着いて死者を弔うには平和が必要になる。祈る者も戦火に巻き込まれては祈りが足りぬ。

核と僕どちらが先になくなるか 戸崎隆史(17) 愛知県東浦町 2016・7・9

】<いとうせいこう>これも高校二年生の作。彼が生きているうちに核が廃絶されるなら、人類は賢くなったのだろう。人類全体のこれは不安の一句だ。

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