戦後72年 「平和の俳句」 ー36-

 9月第一週の「平和の俳句」。9月は、ゲスト選者としてはテレビでお馴染みの俳人の夏井いつきさん(60)が初めて参加、レギュラー選者のいとうせいこうさん(56)と選考にあたった

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    裾野広げる 自分の使命
       夏井いつきさん

 
 中学の国語教諭だった夏井さんは、今も俳句を教材とした言葉とコミュニケーヨンの授業「句会ライブ」を全国の小・中・高校で続けている。
 今年、還暦を迎えた夏井さんは60代でさらに広く「俳句の種まき」を展開したいという。「俳句が富士山のように高くて美しい山であり続けるのに必要なのは、豊かで広い裾野」。その裾野を広げるのが自分の使命だという高い志を夏井さんに植え付けたのは、師匠の黒田杏子さん(79)だという。黒田さんは今月開催の選考会から、八月に退任したレギュラー選者金子兜太さん(97)の後任を務める。(矢島智子)




心地よし便座冷たい半夏生(はんげしょう) 浅見英紀(77) 愛知県新城市 2017・9・3

】<いとうせいこう>猛暑で切っておいたスイッチ。それが半夏生で冷えていて気持ちいい。便座のあるあるネタが斬新な一句に季節そのもの。

ニガウリの苦さは八月の苦さ 北田のりこ(72) 津市 2017・9・4

】<夏井いつき>「なガウリ」の「苦さ」という味覚が、季語「八月」に対する心情の「苦さ」として描かれる。今年の「ニガウリ」の苦さはひときわ。

基地近し不気味な音亦夏の宵 斎藤佳彦(74) 浜松市北区 2017・9・5

】<いとうせいこう>浜松基地の教育機が同じコースで低空飛行し、旋回するそうだ。その音がより現実的な恐ろしさを与えるようになってしまった。

痛え痛えと石の斉唱爆心地 野崎憲子(63) 香川県さぬき市 2017・9・6

】<夏井いつき> 「痛え痛え」と叫ぶのは「石」そのものか、「石」のように焼け焦げた人々の嘆きか。詩語『石の斉唱』が『爆心地』の青空を覆う。

破顔一笑子は向日葵を圧倒す 鈴木正勝(79) 静岡県湖西市 2017・9・7

】<夏井いつき>季語「向日葵」を「圧倒す」という「子」の成長と笑顔が眩(まぶ)しい。 <いとうせいこう>その元気。その爆発子供の笑いもヒマワリもエネルギッシュだ。

海の日や珊瑚の海の声を聞く 野島謙司(69) 浜松市西区 2017・9・8

】<夏井いつき> 「海の日や」という明るい詠嘆、「珊瑚の海の声」という鮮やかな潮騒。下五「~を聞く」は単純な歓声あ、基地反対の主張と詠むか。

曾孫らの踊り浴衣の丈伸ばす 直井すみ(94) 岐阜県郡上市 2017・9・9

】<いとうせいこう>郡上踊りの本場だという。子供から子供へと受け継がれる浴衣は平和のシンボル。育っていけば丈が伸びる。営々と渡された人の行い。

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