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zoom RSS 詩集 ロ号33番 永井和子 −4−

<<   作成日時 : 2017/09/19 06:25   >>

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 詩人永井和子(1934〜2015)年。彼女の処女詩集。身辺に起きた細々とした出来事を詩にうたい上げてつづった。全55篇からなる長編だが、順次お手元に届けたい。

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その匂い(二人めの子を迎えて) 
 着物を脱ぐときにも
 忙しく立ち働くときにも
 あるいは
 夜更けて冷たいふとんにもぐりこむときにも
 はっと胸をうつ匂いがある

 頼りなげに甘く
 しとしととからみつくようなその匂い
 甘えかかり
 骨なしのようにもたれこんでくるその匂い
 わたしの胸の双つのふくらみから
 小さなベッドの中のやすらかな寝息から
 たちのぼってくるその匂い
 わたしは顔をそむけてその弱さに反撥する
 全身でよりかかってくる甘さに反撥する

 しかし ときに
 疲れきった一日の終わり
 その甘さに溺れてみたい誘惑もある
 そのセンチな誘惑を頑なに拒むことで
 わたしはわずかにわたしの呼吸を保ちつづける
 62・2・24


 ■お日さまが笑うと(夫の誕生日に) 
 お日さまが笑うと
 こどもは楽しい
 お日さまが笑うと
 こどもは嬉しい
 けれど お日さまが
 やってこない日もある
 そんなとき こどもは
 締めきった部屋のなかで
 顔をしかめている
 62・4・6 

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