
「俳句弾圧不忘の碑」との碑銘も金子さんが揮毫(きごう)しており、全国から駆け付けた約150人が弾圧された俳人や金子さんに黙とうをささげた。
金子さんの弟子でフランス生まれの俳人マブソン青眼(せいがん)さん(49)が2015年、雑誌の企画で金子さんと対談した際、「弾圧された俳人の名誉回復のため碑を建てたい」と訴えたのがきっかけ。自身の師匠も投獄された金子さんが賛同した。
全国の俳人ら約600人から300万円以上の寄付が集まった。建立場所は、戦没画学生の作品を展示する同市の「無言館」近くの施設敷地内とすることに。金子さんと親交があった無言館館主窪島誠一郎さん(76)がこの施設も所有しており、「志は同じ」と快諾した。
昨年5月に揮毫した金子さんは「除幕式には絶対出る」と言い続けたが、かなわなかった。式典でマブソンさんは「金子先生は表現の自由と命の尊さを訴え続けた。あの世から見守ってください」と話した。
この記事へのコメント