
■谷口欣司さんの感想
NHK・ドラマ「どこにもない国」を見て、苦難の往時を思い起こしました。
日本人引き揚げ実現のために、危険を顧みず、満洲を脱出して帰国し、政府や連合国総司令部(GHQ)に邦人引き揚げを陳情した勇気ある2組がありました。在満日本人会高碕達之助会長が新京(現長春)から特使3人を派遣したAチームと、今回NHKが2回にわたり放映した丸山邦雄・新甫八朗・武蔵正道の3人のBチームです。
今回の放映で、BチームがAチームより先に、引き揚げ実施の回答を得たと思いました。また、日本への引き揚げが実現した事情を知って、3人のヒーローが命をかけた勇気ある行動に、感謝いたします。
【注】谷口さんは「昭和21年7月4日に出発、5日、錦州の元関東軍馬小屋の収容所に入る。15日、コロ島に向かい、16日、アメリカの貨物船リバティVO68号に乗船し、17日朝出航、21日に舞鶴に入港した。24日に上陸、25日に父の故郷鳥取に到着したという。
■四平市のこと
四平市は昭和20年当時の人口は約9千人で、8月9日ソ連参戦後は1万人以上の避難民が四平に入った。日本への引き揚げは21年7月1~9日にかけて、2万2千人を21大隊に分けて行われ、奥地からの避難者を優先した。前号(⑨)に載せられた高畑順子さんは、チチハルからの避難者だったから、多分21年7月1~3日に四平を出発し、コロ島から日本までは、谷口さんと同じような行程ではないかと思われる。
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