詩集 ロ号33番 永井和子 -14-

 詩人 永井和子(1934~2015)年、彼女の処女詩集。周辺に起きた細々とした出来事を詩にうたいあげてつづった。全55篇からなる長編だが、順次お手元に届けたい。 
画像
     ひぐれの清洲橋 

 空の青さが少しじつうすれていく頃
 清洲橋に灯がともる
 通りかかったバスの中で
 一人の少年がふと呟やいた
 ”きれいだね”と
 その小さな呟やきは誰にも気づかれず
 走りすぎるバスの窓からこぼれ落ち
 川風に吹かれてどこかへ消えていった
 朝になれば消えてしまう
 清洲橋の灯のように
             64・3・16


】イラストは吉村勲二さんが描いたものです。

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