
清洲橋は今日も
はればれと頭をそらせて
清洲橋は今日も空をみあげている
まるい青いのどに
無限のふかみをのみこもうと
空にむかって胸をはる
南の風が強い日
清洲橋は両腕を大きくふりながら
走っていく風をつかまえようとする
でも ひぐれ 風がないで
すみれ色の夜が静かに降りてくると
清洲橋はうなだれて
濁った隅田川の水をみつめる
みどり色の橋灯が
淋しいその心のようにともる
それでも清洲橋は
その頭をしっかりと空にふりかざしている
【注】橋は自宅から歩いて、10分ほどのところにある。散歩コースだった。
この記事へのコメント