詩集 「ロ号33番」 永井和子 -25-

 詩人 永井和子(ながい・かずこ=1934~2015年)の処女詩集。かつて私と暮らしをともにした彼女の処女詩集。身辺に起きた細々とした出来事を詩に刻んだ。全55篇からなる詩集.だが日を追ってお手元に届けたい。なお、本書の「あとがき」を掲載した。
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       ぎ ょ う ざ 

 ゆでたキャベツを刻んでよくしぼり
 玉葱のみじん切りに豚の挽肉 片栗粉少し
 あれば椎茸もいれ 塩 こしょうし
 蒜は刻むと頭が痛くなるので
 代わりにガーリックをたっうりふりかけ
 まぜあわせのた具をぎょうざの皮に包む

 ここまではお料理の本と同じ
 でもわたしは
 挽肉やキャベツのほかにもっといろんなものを包む
 いまごろ汗だくになっているにちがいない
 夫の背中だとか
 上手に焼いたぎようざを嬉しそうに見るときの顔だとか
 いつかこんなことをいってたっけとか

 あんなことも
 こんなことも
 こみあげてくる笑いといっしょに包みこむ
 だから 今日のぎょうざは特別おいしい と
 いつも夫はいうのです
               64・5・26


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