
早乙女さんは同区であった「東京大空襲を語り継ぐつどい」であいさつし、「6月に館長を降りることになった。17年やっていて、若い人の出番を封じることになりかねない。体調も良くない」と語った。
後任は未定としながら、「自分のライフワークとセンターのテーマは共通するものがある。不条理がまかり通る戦争がだんだんと生活の中に沁み込んでいくことは、阻止したい」と、館長退任後もセンターを支えていく意向を示した。
早乙女さんは12歳で大空襲を体験し、戦後は働きながら夜間学校に通い、文学を学んだ。1970年に「東京空襲を記録する会」を結成、ルポルタージュ「東京大空襲・戦災誌」で菊池寛賞を受賞。戦争や大空襲の実態を伝えていくために、同センターを民設民営で開設するのに尽力した。
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