詩集 「ロ号33番」 永井和子 -27-

 詩人 永井和子(ながいかずこ=1934~2015)年の処女詩集。かって私と暮らしをともにしたなかで、身辺に起きた様々な出来事を詩に刻んだ。全55篇からなる詩集だが日を追ってお手元に届けたい。
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      かりにある人に答えて
 
 ある日 ある人が尋ねてきた
 あなたはどんな人なのか・・・・・・と

 わたしは答えたこんなふうに
 わたしは妻 一人の女
 五つと三つの児らの母

 いいえこれでは
 わたしも ほかの女の人と同じこと

 いいえわたしはうたうもの
 小さな詩(うた)をうたうもの

 室咲きのばらや 星の謎や
 言葉のパズルや遊びでなく
 野草の白い花たちを
 ぐつぐつ煮える鍋の音を
 泥んこの子らの笑い声を
 小さな声でうたうもの
 
 それでもやっぱり わたしは妻
 そして母
 一人の女・・・・・・
        64・6・2

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