
私の名前には 「憲」の一字が
大阪市 林 政憲(65歳)
瀬戸内の半農半漁の豊かではない家の長男として生まれた父は、17歳で海軍に志願、戦後すぐ地方警察官となった。
戦争については、空母に乗艦して数多くの海戦に参加したこと以外は語らず、炭鉱町の警察官として在日朝鮮人の運動の弾圧に苦悩していたじょとを母から聞いた。そのせいか数年で退職し、3年ばかり無職ののち民間会社に職を得たが、亡くなるまで朝鮮問題の専門書まで読んでいた。それは当時の自省からか。
ところで、私の名前には憲法の一字が入っている。なぜ、そうしたのだろうか?戦争は絶対だめだ。民俗差別は酷いと寂しく言っていた父は、憲法9条を全身で喜び読んだに違いない。
最晩年に、父が渡しになぜ共産党が好きか問うたことがあり、戦争は理不尽な死を強いるから絶対嫌だと答えたところ、沈黙のまま私の目をじっと見つめた父を懐かしく思い出す。
反戦平和の党であることを十分知っていたのだ。私は父の子であり、憲法9条を汚すあらゆる動きに反対する。(地域労組専従ボランティア)
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