詩集 「ロ号33番」 永井和子 -32-

 詩人 永井和子(1934~2015)年の処女詩集。かつて暮らしをともにしたなかで、身辺に起きた細々とした出来事を詩に刻んだ。全55篇からなる詩集だが、日々を追ってお手元に届けたい。
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五   年 
 
 すずかけの木が揺れて
 わたしの心も揺れる
 この部屋に五年住んで
 窓辺のすずかけはわたしの心のように
 霜枯れたり芽ぶいたりしてきた

 今日も台風の前ぶれの風に
 大きく大きく幹は揺れ
 不安を知らない青葉もひるがえる
 そしてわたしの心も
 きわめがたい道をゆくためらいに
 音もなくゆれる
            64・8・1

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