
高齢化し数も少なくなった戦争体験者の貴重な証言をどう伝えるか・・・。継承に取り組む市民団体は、死亡した元兵士が生前に残した証言映像を活用したり、インタビューの録音テープを使ったりと、次世代に訴えるために模索を重ねている。(同記事のリード)
収録した音声に 参加者聞き入る
昨年12月、「不戦兵士・市民の会」(千葉9が都内で開いた集会では、千島列島・シュムシュ島(占守島)の守備隊委員としてソ連軍t対峙した男性=当時(96)=のインタビュー音声が流された。男性が当日、体調が悪くて会場に来られないため、事前に収録した音声が活用された。
「本土決戦で日本が勝利するために、自分たちは捨て石になると思っていた。いよいよ最期だと覚悟した」「でも(ソ連側の捕虜になった後に)戦後の日本のために何をなすべきか考えた方がいいと思いなおした」。音声だけとはいえ、当事者の詳細な証言には迫力と説得力が伴う。参加者はじっと聞き入っていた。
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