いま、よみがえるアイヌの文化 『赤旗・潮流』

連続テレビ小説「エール」のモデルとされる作曲家の古関裕而さんは、歌謡曲にもクラシック調の旋律を使いました。その代表曲の一つに「イヨマンテの夜」があります▼伊藤久男さんが歌う勇壮な曲は紅白歌合戦にも取り上げられ、それを通してイオマンテとも呼ばれるアイヌの熊送りの儀式を多くが知りました。日常生活をアイヌ(人)とカムイ(神)の交流と考える人びとの精神文化を象徴する儀式といわれます▼ところが戦後、北海道知事の通達によって禁じられ、2007年に撤回されるまで「野蛮な儀式」とされてきました。その祈りの歌や踊りが、いま若者たちによってよみがえっています▼アイヌ文化復興の拠点として白老町に開業した民族共生象徴空間ウポポイ。なかにある体験交流ホールでは、重要な伝統芸能を上演し紹介していました、単なる過去のの儀式の再現ではなく、未来につなぐために工夫しながら。舞踊グループのひとりは「伝承のきっかけにして、民族の誇りを伝えたい▼ウポポイは昨年成立した新法によってアイヌを先住民族と定め、虐げられてきた歴史と文化を学び直す国のセンターとして政府が位置づけたもの。しかし現政権の閣僚からは、これまでの偏見や差別を助長し、アイヌ民族の存在を否定する発言が相次いでいます▼多様で豊かな文化、異なる民族との共生を尊重していく社会をつくることは国際的な流れに。それは人間と自然が調和し、みなが幸せに生きられるアイヌの世界にも通じています。(2020・7・19) 【今日の出来事】1947年ビルマ(現ミャンマー)アウンサン将軍暗殺 1949…

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