「こんどはワーケーションだって」 『赤旗・潮流』

仕事中毒を意味するワーカーホリックという言葉がひろまったのはいつ頃か。仕事(work)とアルコール依存症(alcoholic)の合成語ですが、あてはまる人は世の中にたくさんいました▼休憩時間を削る、休日のすごし方がわからない、プライベートに仕事をもちこむ、披露がたまってる・・・。昔から滅私奉公が強いられてきた日本では何よりも仕事優先になりやすい。経済的な利益を追い求める動物のような姿は欧米からエコノミックアニマルとやゆされたことも▼いまコロナ禍のなかで政府が新しい働き方を盛んに打ち出しています。テレワークに続き、こんどはワーケーション。仕事に休暇を意味するバケーションを合わせたもの。普及にとりくむという菅官房長官は余暇を楽しみながら働こうと▼これにはSNSでもこんな声があふれています。旅行先でも仕事をしろというのか。これは余暇ではない。「Go To トラベル」といい、この政権から出てくる横文字は無策を覆い隠す怪しげなものばかりです▼巨額を注いで出かけることを促しながら、一方で担当大臣がテレワークやお盆の帰省に注意を呼びかけるちぐはぐさ。感染拡大を抑えるための基本方針さえ定まらない体たらくをさらけ出しています▼そんなにワークを使いたいなら、国際的に提唱され促進されているディーセントワークがあるのに。人間らしい労働です。コロナ体験から、まともな働き方に今こそ変える。安倍首相には思いつきもしないでしょうが・・・。(2020・8・4) 【今日の出来事】1944年アンネ・フランク連行される。

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「長生きを喜べる社会を」『赤旗・潮流』

介護とはなんぞや。大まかなとらえ方が日本で明確なったのは半世紀ほど前。たとえば、老年介護や認知症ケアの先駆者といわれる中島紀恵子さんはこんな定義づけをしています▼健康や障害の程度を問わず、衣食住の便宜さに関心をむけ、その人が普通に獲得してきた生活の技法に注目し、身のまわりを整えるうえで支障があれば「介護する」という独自の方法でそれを補い支援する活動である(『介護福祉』)▼その人自身が人間として人生でなそうとしていることを病気や障害、老いのために無に帰すことのないよう、補い助ける。日々それを実践する人たちの工夫や労苦を思うと頭が下がります▼現場の萎縮を払拭してくれたー。長野県の特養「あずみの里」をめぐる裁判で出された高裁の逆転無罪。おやつにドーナツを出して入所者を窒息死に至らせたとして起訴された準看護師が一審で有罪にになったことは全国の介護現場に衝撃と混乱をひろげました▼慢性的な人で不足で余裕のない体制。それを傍観し、不要不急なことに財源を注ぐ国。そのうえ、実態を見ずに罪に問われたら・・・。”とてもやってられない”と声をあげるのも当然でしょう▼介護保険制度が始まってから20年。その歩みは値上げとサービス制限、人材確保策の失敗だったと、高齢社会をよくする女性の会の樋口恵子さんは指摘しています。平均寿命が毎年延びる今日。保険あって介護なしといわれる現状の打開は待ったなし。長生きを喜べる社会をつくるためにも・(2020・8・3) 【今日の出来事】1977年原水禁統一世界大会、14年ぶりに開催

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第61回公主嶺会の中止について

本格的な夏となりましたが、皆様にはご清祥のこととお喜び申し上げます。日本各地を襲った7月の豪雨の被害はいかがでしたか。お見舞い申しあげます。 また、1月末からの新型コロナウイルス感染症の蔓延は皆様ご存知の通りで、東京では、多数の感染者のことが報告される毎日です。  さて、例年のように10月に公主嶺会(現・中国東北部)を開き、皆様にお目にかかりたいと楽しみにしておりましたが、高齢者が集まるこの会は、大変残念ですが、見送るほうが良いと思うに至りました。  ワクチン接種が行き渡り、思う存分にお話ができる日が来るまで、お元気でお過ごしくださいますように、お祈り申し上げます。  2020年7月 [公主嶺会世話人」天笠幸雄、宮崎 迪、渡辺令子 土屋洸子(☎042-410-3855)田村 優(上野ターミナルホテル公主嶺会事務局担当 (☎03-3831-1110) 

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ダンマリを決め込む安倍首相 『赤旗・潮流』

帰るべきか、帰らざるべきか。新型コロナウイルス感染の急拡大に、振り子のように揺れています。母、85歳。故郷で一人暮らし。留守番電話には、東京にいるわが子を案じる声が残されていました▼お盆前に、同じように悩んでいる人はいるのではないでしょうか。自分が無症状の感染者かもしれない、という不安をぬぐうのは、PCR検査にほかなりません。せめて自分の住む自治体の陽性率のデータがほしい。切実にそう願います▼そんな中、「世界で159位」という数字に衝撃を受けました。共産党の志位和夫委員長が安倍晋三首相宛ての緊急申し入れで示した「日本のPCR検査の人口比での実施数」(7月28日現在)です。1日現在の最新データで157位に上がったとはいえ、世界第3位の経済力をもつ国の数字とは、とても思えません▼東京都医師会の会見では、SNSに「国の無策の中、感染者が増えるのは我慢できない」と投稿した尾崎治夫会長が、「ぜひ国会を開いて議論していただきたい」と語気を強めました。ここでも訴えるのは、PCR検査の拡充です▼尾崎会長は本紙日曜版8月2日号にも登場。流行地域全体でPCR検査を行い、補償と一体の休業要請に踏み切ることを主張します。「経済効率優先では医療を担う人を育てることはできません。やはり新自由主義」ではダメです」とも▼この緊急時に国会を開かず、記者会見もせず、ダンマリを決め込む安倍首相。いつまで”巣ごもり”を続けるつもりなのでしょうか。(2020・8・2) 【今日の出来事】1939年アインシュタイン、ルーズベルトに核兵器かい…

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「戦後75年の8月です」『赤旗・潮流』

亡くなる3カ月前。俳優の高倉健さんは自宅で、ある朗読の収録に望みました。「日本が戦争に負けたらしい」。14歳のとき、ふるさとの福岡でむかえた終戦ん日の記憶です▼戦争体験者として味わった「人生が変わる一瞬」を伝え残したい。そんな思いに突き動かされたといいます。いま東京・国立駅の旧舎で著名人の8月15日を文や絵、本人の肉声から感じられる展示会が開かれています。さまざまな感覚で戦争を受けとめるきっかけになってほしいと▼いまや、子どもたちの祖父母も多くは戦後生まれ。身近な人から戦争の体験を聞く機会がほとんどない世代にどうやって知ってもらうか。平和をつないできた人びとにとっても大きな課題になっています▼終戦の年に生まれ、長く戦争や原爆の詩を朗読してきた吉永小百合さんも危機感を抱いているひとり。先日テレビで語っていました。いつまでも戦後を続けるためには戦争は絶対やめようという意識をおとなも子どもも持たなければ。平和は願ってくるものではない。みんなでつくらないといけない▼人の命や日常が理不尽に奪われていく恐ろしさ。日々の生活や教育に戦争がどう組み込まれていったか。当時の実物資料が物語る企画展も練馬区のふるさと文化館で催されています。自分と重ね、失われたものを想像できるように▼世界がつながり、コロナ禍や災害によって日常が変化し、他者の命を感じあう時代。ともに生きる社会への転換のなかでむかえる、戦後75年の8月です。(2020・8・1) 【今日の出来事】1894年、日本、清国に宣戦布告 1943年朝鮮に徴兵制をし…

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