山口百恵さんが歌った「秋桜」 『赤旗・潮流』

いまごろ各地で花を咲かせ、季語にもなっているコスモス。その歴史は比較的浅く、メキシコが原産で日本にひろまったのは明治以降といわれます▼♪薄紅(うすべに)の秋桜(こすもす)が秋の日の何気ない陽溜(だ)まりに揺れているー。山口百恵さんが歌った「秋桜」。結婚前の娘が母を思う曲を懐かしく聴きました。40年前の百恵さんのラストコンサートが先日テレビでながされていました▼21歳、人気絶頂での結婚、引退。みずからの幕引きは芸能界をこえて世に衝撃を与えました。アイドルであることと、人として生きてみたいという葛藤と決断を、当時出した自叙伝『蒼い時』につづっています▼ただ走り回り眠ることさえ自由でなかった日々。アイドル全盛期だった時代、たくさんの若者が同じ境遇に置かれていました。そんなことに思いをめぐらせたのは、歌謡史に数々のヒット曲を刻んだ作曲家・筒美京平さんの訃報が伝わったから▼曲名だけでよみがえる青春。その裏で、どれだけの涙が流されたきたのか。最近、アイドルだった1人は当時をふり返り、あまりにも忙しすぎて家に返れば泣いていたと話していました▼改善されてきたとはいえ、芸能界働き方は今も過酷です。昨年も大手事業所3社が労基署から長時間労働の是正勧告をうけました。恋愛禁止といった人権問題もくすぶっています。若さを食いつぶすのではなく、芸能活動と人生を両立できる世界に。「幸せになります』。百恵さんが残したメッセージは、すべての人びとに向けられています。(2020・10・15)
追記】しんぶん「赤旗」は堅苦しい記事ばかりでなく、山口百恵さんも登場します。内容は一般紙のように単なるゴシップにとどまらず、その社会性も、もらすさず提起します。

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