「核兵器の終わりの始まり」『赤旗・潮流』

「カーン、カーン、カーン」。終戦直後のクリスマスイブ。廃虚の原子野に鐘が鳴り渡りました。それは何もかも失い打ちひしがれる人びととって、希望の音でした▼原爆によって吹き飛ばされた長崎・浦上天主堂の鐘楼。しかし大鐘は奇跡的に壊れることなく、がれきの中から見つかりました。それを信徒らが丸太でつり上げ、打ち鳴らしたのです▼「澄み切った音が平和を祝福して伝わってくる。世界の終わりのその日の朝まで平和の響きを伝えるように・・・」。原爆で妻をを失い、自身も重傷を負いながら救護に奔走し、白血病で亡くなった長崎の医師、永井隆さんが手記につづっています(『長崎の鐘』)▼テレビ小説「エール」でもとりあげられ、モデルとなった古関裕而の代表曲のモチーフになった図書です。同名の歌を聴いた永井さんは『ほんとうになぐさめ、はげまし明るい希望を与えていただけた」と感謝していたそうです▼いま、もう一つの鐘が鳴ろうとしています。核兵器禁止条約の発効が目前に迫りました。批准した国と地域が49となり、発効に必要な要件まであと一つに。広島で被爆したサーロー節子さんは「核兵器の終わりの始まり」だと▼人類史の新たな歩みと連帯を示す条約。その発効を米国が妨害しているとの報道もあります。しかし、もはや一部の核大国が支配する時代ではありません。新たに手をつないだナウル共和国は太平洋に浮かぶ小さな小さな島国です。核なき世界を告げる、希望の音が響きはじめました。(2020・10・25)
追記】先ほどの報道によると「核兵器禁止条約」の批准国がついに50カ国になりました。

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