大坂都構想は独裁体制つくること 『赤旗・潮流』

「大阪市が持っている権限、力、お金をむしり取る」。前維新代表、橋下徹氏の言葉です。当時大阪府知事。2011年6月29日夜、大阪市内で開いた政治資金パーティーでのことです▼同年秋の知事・大阪市長選ダブル選を「大阪都」構想の信を問う最終決戦と位置付け。「大坂は日本の副首都をめざす。そのために今、絶対にやらなければいけないのは大坂都を作ること」▼「むしり取る」発言は大阪市廃止=「都」構想の本質を端的に表現しています。橋下氏は「今の日本の政治で一番重要なのは独裁。独裁と言われるぐらいの力だ」とも。大阪市が持つ権限。財源をむしり取り、「一人の指揮官(知事)のもとで、好き放題のことができる独裁体制をつくるということでしょうか▼11年11月のダブル選で橋下氏が大阪市長、松井一郎氏が知事に当選したものの15年の住民投票で「都」構想は秘訣。ところが、維新は公明党を抱き込み再度の住民投票が今11月1日にに実施されます▼投票を前に松井現大阪市長(維新代表)の発言が「やっぱり、都構想は大阪府独裁化」と波紋を呼んでいます。大阪市を廃止し4特別区に分割した場合、カジノを中核とする統合型リゾート(IR)誘致が計画されている新淀川区の区長が反対したら、府はどうするのか▼定例記者会見で問われた松井氏は名言しました。「事業自体の権限が大阪府知事にあるので、特別区長の考えが知事と違うからといって事業が停止したり遅れたりすることはありません」(2020・10・24) 【追記】生まれは橋の下、そのふるまいや「傲岸不遜」

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世界一貧しい大統領ホセ・ムヒカ 『東京新聞・筆洗』

 ひどいコロナ禍にみまわれた南米で、感染症の流行が、低く抑えられてきた国がある。ウルグアイだ。これまでの死者数は五十人余り。人口約三百五十万人とはいえ、深刻な状況のブラジルと国境を接しているのを考えれば、相当に少ない▼人口密度の低さなどいくつかの理由が挙げられている。ムヒカ大統領とその後任の大統領らの時代に、国の公衆衛生が大幅に強化されていたのが大きかったという専門家の声が、現地発の報道にあった。▼それが要因とすれば、大きな置き土産となったのかもしれない。「世界一貧しい大統領」と呼ばれ、国内外で愛されたホセ・ムヒカ氏が政治からの引退を表明したという▼2015年まで大統領を務め、85歳の今は議員だった。免疫系の持病があり、コロナ流行下で「もう人々のところに歩いていけなくなった」と語っている。報酬の大半を寄付し、清貧な暮らしぶりで知られた。「貧乏ではない。貧乏人とは、求めるものが多すぎる人のことだ」などの言葉が印象深い▼開発で国同士が対立する世界に向かって「発展が幸せに反してはなりません。人類の発展は幸福のためのものです」と述べた。国際会議での演説は、世界への置き土産であろう▼引退表明の議会では、成功とは「倒れるたびに起き上がるということだ」と語ったそうだ。今後は畑に出て、豆やタマネギを育てるらしい。(2020・10・23) 【追記】永田町の諸君、少しは見習ったら!

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