読書は心の森林浴をモットーに 『赤旗。・潮流』

たたかう本屋です。地域とつながりを絶やさないため、理不尽な出版流通の仕組みにあらがうため、まちの文化を守るために▼大坂市中央区・谷町6丁目の駅近くにある隆祥館書店。店主はシンクロ水泳の日本代表選手だった二村知子さん。小さな店内には日本や世界の今を映し出す骨太の作品が並びます。しかも売上た数がすごい。500冊を売って全国1位を記録した本も▼新刊を読み込み、来店する一人ひとりの顔や好みを覚え。その人に合った作品をすすめる。読書は心の森林浴をモットーに、つくってきた信頼関係があります▼もう一つの信念は差別を扇動するような本は置かないこと。そこには大手書店ばかりに優先配本しながら、ヘイト本を押しつけてくる取次店への怒りも込められています。先代の父、義明さんは、「本は毒にも薬にもなる。右から左へ流すものではない」と。創業70年余の苦闘の歩みはジャーナリストの木村元彦さんが『13坪の本屋の奇跡』にまとめています▼作家と読者の集いも頻繁にに開いてきました。先月は「都」構想の問題点を考えるトークイベントを。大坂の伝統を継いでいくためにも「都構想には反対です」と知子さんはきっぱり▼読書週間が始まりましたコロナ禍で読書量は増えているにもかかわらず、各地のまちの本屋はつぎつぎと姿を消しています。この20年でほぼ半減したとの調べもあり、隆祥館書店のたたかいは続きます。きょうも思いを込めて。「手にとる本を未来につなげていきたい」(2020・10・31)

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