
九条の非暴力主義は、世界に誇れる日本の英知です。どんな名目の戦争も一切しない。何より、平和を人権としてとらえている。私たちの憲法は世界の英知を引き継ぐとともに、日本の素晴らしい英知の結晶なんです。
伊藤真「憲法から学んでほしことは?」
(「東京新聞」即興政治論・2008年4月29日)
法学館憲法研究所所長。著書に『中高生のための憲法教室』『続ける力』『記憶する技術』などがある。
【今日の出来事6・14】1969年熊本水俣病訴訟提訴 2004年「有事関連七法」
「本日をもって本校を閉校とする」と校長が宣言した。時は1945年8月10日。満州(現・中国東北部)・新京第一中学校の講堂でのこと。一年生だった。「ウーン、ウーン」と空襲警報が鳴っているさなかである。ソ連参戦で市内は大混乱。百キロ南の生家・公主嶺に向かう列車に友人と飛び乗った。続々と南下する無蓋貨車は関東軍とその家族でいっぱい。完全武装の兵隊が退却しているのだ。
当時、満鉄・新京駅の助役をしていた長兄(一男)から後で聞いた話だが、関東軍の命令で「軍関係者を最優先させて転進させろ。ほかはどうでもいい」ということだった。その結果、残された一般民間人が惨たんたる状態になったことは周知の事実だ。五兄(利則)は神風特攻でフィリピンで戦死。学徒出陣、海軍中尉、20歳だった。彼が部下に託した遺書にはこうあった。「だれのためでもない。俺は行く、行くしかないんだ。お前は男だからおふくろを頼む。後をついでくれ」と。子どもから大人になって、「戦争はさせない」の思いいっぱいだ。だから戦争体験を、次の世代に語り,つづり、歌で伝えたい。

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