戦後70年 「平和の俳句」 東京新聞 -4-

今回は「東京新聞」掲載シリーズの4回目です。13日には以下のように2月分の選考会が開かれ、多数の句がよせられたもようです。簡潔、直截な句が多く見られ、今後が期待できます。

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    2月分選考会で「平和」4253句 

 2月掲載分の選考会が13日開かれ4253くが寄せられたが、選者の金子兜太さんは「全体的にバラエティーに富んでいて面白い。前回に比べてレベルも大きく上がってきている」と。初回の選考会には三千句を超える応募があったが、今回はそれを大幅に上回った。戦争体験を詠んだ句だけでなく、子どもたちが学校の授業で作った句も。ネットを通じた投稿も数多く寄せられた。
 選句後、金子さんは「自然体の句が一番です」とアドバイス。「特別にこしらえた言葉だと、つくりものめいてしまう。普段の生活からふっとわき上がってくる平和への思いこそ説得力がある。無理に『戦争反対』を強調しなくていい。理屈ではなく、生の言葉を句にしてほしい」と語った。


寒き世や残してならぬ原発禍 櫻田 昌三(78) 三重県度会町 2015・1・18

】<金子兜太>「原発禍」は被曝」という言い方でもよい。福島原発の被害の大きさ、離郷の無情さ。作者はその救済を訴え、政府の怠慢を怒る。

いつか来た道は通行止メである 大釜 洋志(72) 徳島県鳴門市 2015・1・19

】<いとうせいこう>戻らせない。通行止メにするのは私たちである。強い良しであると同時に想像をかきたてる前衛句とも読める。まるで夢のような。

青春のすべてをなくしルソン島 福澄奈津子(84) 名古屋市東区 2015・1・20

】<金子兜太>フィリピン・ルソン島の激戦で、七人の兄妹の一人きりの兄が戦死したと、作者は付記。悲惨に失われた兄の青春。戦争を憎む。

戦争の後ろ姿を離すまじ 千田 康治(53) 宮城県石巻市 2015・1・21

】<金子兜太>今次大戦の悲惨を絶対に忘れないぞ、わすれるものか、と言い切っている。その潔さをいただく。
少しおどけた言い方がひびく。

平和には主義などないと大根干す 阿部いさお873) 埼玉県春日部市 2015・1・22

】<いとうせいこう>大根干す、が俳句のちから。政治主張が生活にすっと降りてくる。槌から掘った大根を太陽の力で干す。天と地から国家を見る姿の強さ。

憲法や兵士とならず古希となる 森 孝行(71) 愛知県一宮市 2015・1・23

】<いとうせいこう>どのような理念のもとで自分は兵とならなかったか。憲法九条の力。<金子兜太>憲法九条の有難さ。これがなければ徴兵されていたかもしれない。

子らが戦史学び涙す沖縄忌 尾崎亥之生(79) 三重県志摩市 2015・1・24

】<金子兜太>今次大戦での沖縄の人々の被害は筆舌に尽くし難い。「ひめゆり」(若い女性たち)も子どもも、戦わされ、死んだ。痛恨の句。  

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