満州・公主嶺小学校同窓誌 エピソード -9-

昭和20年8月13日夕方、前郭旗(新京ー白城子間の京白線沿線)を有蓋貨車で脱出し鉄嶺まで南下したが、その先に行けず引き返した。貨車が、とあるところで停車したので扉を開けて外を見ると、どこかで見たような風景。なんとそこは3年前まで住んでいた公主嶺駅であった。(511頁)

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     親切なソビエト兵も
         有川 徹(39回生

 
 扉を開いているのを知ってか、一人のソビエト兵がひょっこり現れた。銃を持ってはいるが、なごやかな顔で、手振り身振りを交えてロシア語で話しかけてきた。兵士が語り、こちらはもっぱら聞き役の対話だった。しばらくして兵士はポケットから煙草を2,3本出して母に渡し、兄(有川彬・38回生)や私にはエンピツをくれた。
 なおも話を続けているところへ、突然扉と反対側の上の隅の小窓から一人のソビエト兵が侵入しようとした。私たちと話していた兵士は、侵入する兵士に、持っていた銃口の狙いを定めた。銃を向けられた兵はあわてて窓を飛び降りて逃げて行った。
 車内の人たちはほっと安堵し、再び何事もなかったように、兵士と私たちの話は続けられた。
 8月26日午後のできごとである。

旧満鉄・公主嶺駅
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