詩集 ロ号33番 永井和子 -3-

 詩人永井和子(1934~2015)年。彼女の処女詩集。身辺に起きた細々とした出来事を詩に拾い上げてつづった。全55篇からなる長編だが、順次お手元に届けたい。

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一つの言葉を 
 一つも言葉を表から見 裏から見
 あるいはまた右から眺め 左から眺め
 あらゆる場合のあらゆる反応を試みあってから
 さて了解し
 握手しあったわたしたちであったが
 今は
 一つの言葉に疑問をさしはさむ
 時間さえなくなったのか
 61・6・2

ひばりは 
 ひばりは
 きまぐれに歌っているのではない
 ひばりは
 あそびごとに歌っているのではない
 せいいっぱいの生命の喜びが
 そのさえずりにこめられているのだ
 しかしわたしには
 わたしの生命の燃焼を叩きつける
 力もないのか
 61・6・13

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