詩集 ロ号33番 永井和子 -16-

 詩人永井和子(1934~2015)年 彼女の処女詩集。日常の暮らしの中で起きた様々な出来事を、主婦の目線でつづった詩集。全55篇からなる長編だが順次お手元にお届けしたい。
画像
      清洲橋は今日も 

 はればれと頭をそらせて
 清洲橋は今日も空をみあげている
 まるい青いのどに
 無限のふかみをのみこもうと
 空にむかって胸をはる

 南の風が強い日
 清洲橋は両腕を大きくふりながら
 走っていく風をつかまえようとする
 でも ひぐれ 風がないで
 すみれ色の夜が静かに降りてくると
 清洲橋はうなだれて
 濁った隅田川の水をみつめる

 みどり色の橋灯が
 淋しいその心のようにともる
 それでも清洲橋は
 その頭をしっかりと空にふりかざしている

 
 【】橋は自宅から歩いて、10分ほどのところにある。散歩コースだった。

"詩集 ロ号33番 永井和子 -16-" へのコメントを書く

お名前:
メールアドレス:
ホームページアドレス:
コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。