相撲人生 けが不可避 「スポーツ科学の考えを」

 16日に引退を表明した大相撲の横綱稀勢の里(32)は、優勝した一昨年の春場所で負った大けがに最後まで苦しんだ。歴史をひもとけば、負傷が癒えず、惜しまれながら土俵を去った横綱や大関は多い。格闘技にけがは付きものとはいえ、力士生命を伸ばす妙薬はないのだろうか。(東京新聞・「ニュースの追跡」-片山夏子)      時代に合った健康管理を  (前略)力士の体組成などを研究してきた中京大の湯浅景元名誉教授(コーチング学)は、相撲には神事の面がありスポーツに見立ててはいけないとしながらも、けがに苦しんだ稀勢の里の引退を機に、時代に合った健康管理を進めていくことを提案する。「相撲の粘り強さ、スピード、相手をねじ伏せる力強さなどを発揮し、けがを減らして力士生命を伸ばすことが必要。守るべき伝統は守った上で、食事や有酸素運動などスポーツ科学の考えを取り入れ、相撲に適正な体重やけがをしにくい体作りを考えていくべきではないか」 【追記】テレビは朝から晩まで「稀勢の里」、キセノサト一色。そして涙、涙で、もうたくさん。そんな中、「ニュースの追跡」が科学的な視点で力士の健康管理に焦点をあてたのがいい。

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ロケ聖地にメガソーラ計画 土砂崩れ懸念

 時代劇のロケ地として知られる長野県富士見町境の原野「中学林(なかがくりん)」で、大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設計画をめぐる反対運動が起きている。計画はすでに町の許可が下りて準備工事の段階として惜しむ声のほか、下流域の住民らから土砂災害の不安があるとして見直しを求める声が出ている。(東京新聞・「ニュースの追跡」-片山夏子)

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1993年夏 記録的冷害 全国で米騒動

 1月14日の東京新聞「こちら特報部」は1993年夏の記録的な冷害による米の大凶作の実態を探り、とりわけ東北地方に焦点をあて、品種改良への懸命な挑戦、またその展開などを生々しく記述している。表題は「平成 災害列島」。筆者は片山夏子記者。  (前略)近年は冷夏より、記録的な豪雨や猛暑など大災害が続いている。「極端な天候が続いている」という永野(宮城県古川農業試験場長)は「またいつ冷害になるか」と警戒する。もし93年以上の冷害が起きたらどうなるのか。「その時はまた私たちの出番です。すでにひとめぼれと食味がほぼ同じで、さらに強い米ができている」 ■デスクメモ   93年といえばタイ米騒動。せっかく輸入したのにまずいと言われ、捨てられた。心が痛んだが、自宅のブレンド米を食べるのは苦痛だった。あれから四半世紀余り。タイ米はグリーンカレーに合うし、チャーハンもいける。振り返ると、焼き魚に白米というメニューが間違いだった。(裕) 2019・1・14

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アイドル守らない運営 ニュースの追跡

 新潟を拠点にするアイドルグループ「NGT48」の山口真帆さん(23)が昨年12月、自宅玄関前で男2人に暴行を受けた事件が波紋を広げている。女性タレントに対する襲撃やストーカー被害などが絶えない中で、所属する運営会社などは山口さんが自ら公表するまで、事件を伏せていた。被害は放置されていたのか。アイドルたちのケアは大丈夫か。(東京新聞ー片山夏子)

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受動喫煙対策 法施行前骨抜き?

 昨年成立した改正健康増進法は、多数の人が利用する建物内を「原則禁煙」とするなど、受動喫煙防止対策を強化したはずだ。(東京新聞ー1月9日付・こちら特報部)  ところが、厚生労働省は二階以上にある施設なら、フロア全体を広く「喫煙室」とみなす「フロア分煙」を容認する方針を固めた。このフロア内では、加熱式たばこなら飲食だけでなく、パチンコなども可能という。2020年4月の本格施行前に、そこで働く従業員や客の健康などそっちのけで、同法の「骨抜き」が進んでいる。(片山夏子、安藤恭子) ■デスクメモ   加熱式たばこなら「フロア分煙」は今の喫煙可とほぼ同じ。加熱式の有害物質は紙巻きより少ないとの研究もあるが、受動喫煙は避けられない。WHOも指摘するように本質的な対策は屋内全面禁煙しかない。こんな抜け道ばかりの法律など、「不健康増進法」と改名すべきでは? (典) 2019・1・9

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捕鯨再開旗印に 強気外交PRか

 政府はクジラの資源管理を話し合う国際捕鯨委員会(IWC)を脱退し、30年ぶりに商業捕鯨を再開しようとしている。日本の食文化を守るべきだと訴えてきたと訴えてきた自民党議員らの要求が通った形だが、再来年には東京五輪が控える。国際社会の批判を浴びるリスクを冒してまで、なぜ今脱退へと舵を切るのか。(東京新聞・「ニュースの追跡」ー片山夏子)

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外国客増えるけど 入れ墨で温泉 OK? NG?

 タトゥー(入れ墨)をしていても入浴可能な温泉施設の地図をインターネットで公開した大分県別府市。2019年ラグビーワールドカップ(W杯)で、同県が開催地の一つであることから、訪れる外国人観光客への配慮として始めた。20年にはとうきょう五輪も開かれ、関東地方にも同じ問題が起こるのは確実だ。タトゥーの負のイメージから、「原則お断り」としてきた各温泉地はどう対応するのか。(東京新聞ー20日付 「ニュースの追跡」 片山夏子)  (前略)都留文科大の山本芳美教授は「欧米では成人の三割前後入れているという統計もある。民族固有の文化を取り戻そうという運動もある」と説明する。その上で「外国人観光客を招いておいて、タトゥーがあるから入浴はダメというのはどうか。別府市のように情報提供を充実させたり、手術後に使う肌色テープや湯あみ着を着用してもらうなど、柔軟に対応することが必要だ」と語った。

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築地→豊洲移転 反対活動の水産仲卸2社処分

東京都の築地市場が豊洲市場に移転して2カ月。築地の敷地内に荷物を残していた水産仲卸業者2社が、都から処分を受け、12月の1カ月間、豊洲で営業できなくなった。(東京新聞ー片山夏子)  この時期は年始に向けたかき入れ時。業者にとっては死活問題で、仲間から「あまりにも厳しい」と声が上がる。実は、この2社、豊洲移転に反対する活動をしていた。都の処分は、反対派に対する「見せしめ」ではないのか。(こちら特報部)  ■デスクメモ   すべての業務の停止一カ月。どんな場合に処分されているかざっと検索した。うその説明で多額の投資を集めたファンド、顧客の資産を指摘流用した仮想通貨交換業者、依頼人からの預かり金を返さなかった弁護士・・・。仲卸業者の違反は、これらと並ぶほど重大なのだろうか? (裕) 2018・12・16

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牛久シャトー のめない「閉鎖」 東京新聞

 ワイン人気が続く中、明治時代から110年以上続く日本初の本格的ワイン醸造場が「閉鎖」される。茨城県牛久市の「牛久シャトー」。施設は引き続き見学できるものの、28日でワインやビールの醸造と販売、レストランなどは終わり。地元は動揺し、存続を求める動きが広がっている。(「ニュースの追跡」 片山夏子)

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「0円タクシー」出発進行 <ニュースの追跡>

ディー・エヌ・エー(D e N A)は都内で無料で利用できる「0円タクシー」の運行を始めた。タクシーで広告を展開する起業のスポンサー料と、タクシーの配車アプリ「MOV(モブ)」の広告宣伝費で、乗客の運賃を捻出する仕組み。スポンサー、タクシー会社、IT企業それぞれのメリットとは何か。(東京新聞ー片山夏子)

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猛獣(クマ)ペット規制ゆるくない?

 茨城県取手市で男性(56)がツキノワグマに襲われて死亡した。現場は住宅街の一角。このクマは民家で飼育されていた。そんなところに猛獣がいることに驚くが、実は行政の許可を受ければ一般人も飼育できる。今回のクマもきちんと手続きをしていた。猛獣を飼うのだから、さぞや厳しい規制があるのかと思いきや、それがそうでもなく・・・(東京新聞ー「ニュースの追跡」 片山夏子)  (前略)そもそもクマのような野生の生き物をおりに押し込めるのは、かわいそうではないか。北海道大学の坪田敏男教授(野生動物学)は「動物園でも動物の福祉がうたわれている。狭いおりで自由もなく、個人が飼育するのは好ましくない」と語った。

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治安悪化が心配 「大阪万博」 どうすんねん

 台風21号の傷跡も残る大阪の町に、2025年万博開催のニュースがもたらされた。景気回復の起爆剤にと期待の声が上がる一方、不安の声も聞こえる。会場になる大阪湾の人工島「夢洲」(ゆめしま)は大阪五輪誘致に失敗し活用のめどがついていなかった「負の遺産」。  治安悪化などの懸念されるカジノ付きの統合型リゾート(IR)の整備とワンセットでもある。税金を投じて夢の後始末さえ強いられかねない。大阪の人、ホンマに万博の開催を喜んでるの。(「こちら特報部」-片山夏子、中沢佳子) ■デスクメモ   大阪万博開催を喜ぶ大阪人に、「アホやな」と同僚は大阪弁をまねして言う。大阪出身の私にすれば20年クラス東京も五輪を受け入れてしまって逃げ場がない。大阪も東京も95年にタレント知事が誕生して以来大衆迎合政治が続く。五輪だ、万博だと騒ぐ先にどんな落とし穴が。(典) 2018・11・30

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竜王戦 100期なるか 羽生の挑戦

 将棋の羽生善治竜王(48)のタイトル獲得通算百期がかかった第31期竜王戦7番勝負が佳境を迎えている。羽生さんは第1局から2連勝したが、第3、4局は挑戦者の広瀬章人8段(31)に逆転負けを喫し、ともに2勝ずつのがっぷり四つとなっている。  羽生さんの調子も気がかりだが、注目すべきなのは4局すべてが序盤に角を交換する「角換わり戦法」の戦いであること。両対局者がこの戦法にこだわる理由とは何か。(「こちら特報部ー皆川剛、片山夏子、三沢典丈) ■デスクメモ   羽生さんの指し手の鋭さは昔と比べ、落ちた。それでも劣勢の局面で「羽生さんなら」と思って盤面を見てしまう。過去、解説者さえ気づかない手で何度もあっと言わされてきたからだ。一方の広瀬八段も力を出し切っていない。5局以降もファンをうならせる勝負を期待したい。(典) 2018・11・28

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断水ひと月 あえぐ島 山口・周防大島

 約9300世帯、1万6400人が暮らす山口県の周防大島町で断水が1カ月以上続いている。島と本州を結ぶ唯一の橋に貨物船が衝突し、そこを通っていた送水管が破断。復旧は早くて12月上旬になる。毎日、水を運ぶ住民の疲れは限界に達している。首都圏でも地震などで長期の断水が起きる恐れがある。島のトラブルから学ぶことはあるのか。(こちら特報部ー片山夏子)     水運び 高齢者に重労働、骨折も ■デスクメモ   わが家の場合、五百㍍ほど離れた広場が非常時の給水所になる。そこに周囲の住宅から人が殺到するだろう。大混乱は目に見えている。その広場はくぼ地の底。駐車スペースは少ない。徒歩で行くと、帰りは水を持って結構な坂を上がらねばならない。備蓄はもちろん、体も鍛えねば。(裕) 2018・11・25 【追記】満州から引き揚げの途中、南朝鮮の大田(テチョン)駅構内で、難民生活を約20日間おくったことがある。生きていくのに欠かせないのは水。水の運びは少年だった。幸か不幸か米軍駐留前のこと、駅構内の端にある手押しポンプから未だ駐留していた日本軍の護衛の下、貨車まで必死の思いで運んだことが思い出される。

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「日産 ゴーン氏逮捕 なぜ今」 東京新聞

 内部通報がきっかけとなった日産自動車のカルロス・ゴーン会長の逮捕劇。役員報酬をめぐる不正会計が発覚した背景には、ルノーと日産のいびつな提携のあり方を指摘する声も出ているが、なぜ今、このタイミングで事件が発覚したのか、さまざまな思惑が混然となって見え隠れしている。(「こちら特報部」-中山岳、片山夏子) ■デスクメモ   99年、ルノー傘下に入った日産が発表した「リバイバルプラン」は衝撃的だった。国内5工場の閉鎖、二万人以上が合理化の名の下で切られた。あの時人生を変えられた人々は、合理主義者のゴーン氏の逮捕よりも、一層闇を深めた世界企業の姿にこそ悲哀を覚えるのではないか。(直) 【追記】デスクメモに同感。今、マスコミでは日産ゴーン問題でにぎわっていいるなか、その取り扱いは権力闘争の帰趨で終始。不思議に思えるのは、これらの話題の深堀の中で「労働組合」の動向がほとんど出てこないことだ。

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「薬物依存女性が殺人」ドラマ 東京新聞

   わずか1分だけのドラマの登場人物が話題をさらっている。テレビ朝日の「相棒」。薬物依存の女性「シャプ山シャプ子」が男性を殺害するシーンが流れると、迫力の演技に「スゴ過ぎますっ!」とネットに賞賛の声があふれた。しかし、医師からは「偏見を助長する」と批判が出ている。薬物依存の本当の姿はどうなのか、どう向き合うべきなのか。(「こちら特報部」-片山夏子、大村歩) ■デスクメモ   取材で裁判所へ通い始めた時、覚醒剤をはじめ禁止薬物の使用で裁かれる人の多さに驚いた。法廷で見る被告たちは、奇声を発することもなく、おとなしく席に座っていた。その多くが、再び薬物を使い、裁判所に帰ってくる。罪と罰だけでは問題は解決しない。(裕) 2018・11・17

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受動喫煙防止条例で心疾患減

 兵庫県が2013年に受動喫煙防止条例を施行した後、神戸市で急姓心筋梗塞などの患者発生数が10%以上減少していたことが、県立尼崎総合医療センターと県健康増進課の研究で分かった。(東京新聞ー15日付「こちら特報部」)  条例と疾病の発生状況との関係を解明した研究は、日本では初めて。東京五輪を前に、受動喫煙対策を強化する改正健康増進法が7月に成立したばかりだが、東京都や千葉市ではより厳しい条例が成立している。今回の研究成果は『脱たばこ社会」の流れを加速させそうだ。(石井紀代美、片山夏子) ■デスクメモ   兵庫県の研究から分かるように、喫煙はマナーの是非ではなく、健康問題だ。受動喫煙が原因で毎年一万五千人が死亡しているとされるが、能動喫煙になると、毎年の死舎は十万人以上になるという。労働人口減少が問題なら、外国人労働者を増やす前に、喫煙者を減らすべきでは。(典) 2018・11・15

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石垣島・陸自駐屯 「沖縄でなく 米国のため」

 サンゴ礁の青い海、マングローブの密林・・・。自然豊かな沖縄・石垣島で、防衛省が陸上自衛隊駐屯地の着工を急いでいる。来年4月以降にずれ込むと、沖縄県の環境影響評価(アセスメント=アセス)条約の対象になり、調査などで整備が遅れてしまうからだ。  しかし、予定地には絶滅が心配される希少な動植物が生息する。アセスもせずに駆け込み着工し、自然を破壊していいのか。(東京新聞11月13日付「こちら特報部」-石井紀代美、片山夏子) =下欄参照       対中国念頭 緊張緩和 探っては    (前略)批判派強いのに、なぜ防衛省は工事を急ぐのか。「中期防衛力整備計画の新しい五カ年計画が来年度から始まる。計画の初年度からやりたいということだろう」と、軍事ジャーナリストの前田哲男氏は語る。  アセスには時間がかかり、その間に地元の反対がより強まる可能性もある。厄介ごとを避けるため、工事を急ぐ。そこに配備されるミサイルは、本当に沖縄、そして日本を守るものなのか」。前田氏は懐疑的だ。  「中国は、米空母を攻撃できる巡航ミサイルを持っている。東シナ海や南シナ海へも進出している。太平洋での米国んお優位を保つには、南西諸島で中国を抑えることが重要。日米同盟の実を挙げるため、日本は米の要請に応えている」  みしろ、ミサイル部隊の配備で石垣島の危うさが増す可能性すらある。「敵の標的になる恐れがある。米国の太平洋支配を守るためだとは説明できないから、(石垣市の)尖閣諸島などを口実にしている」  元外交官で東ア…

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ほぼ 全員暴投内閣なのか 東京新聞

 政治とカネ、しどろもどろの答弁、裸ピンポンダッシュ・・・。新安倍内閣が発足して1カ月余り、閣僚たちの暴走が止まるない。大臣未経験のベテランが多く、当初から「在庫一掃内閣」と実力が疑問視されていた。ふたを開ければトラブルの数々。安倍晋三首相が言う「全員野球内閣」は、「全員暴投内閣」の様相を呈してきた。(片山夏子、皆川剛)  ■デスクメモ   この体たらくでも国民の怒りは強くない。呆れているだろう。それをいいことに閣僚はのらりくらりと追及をかわす。時間が食われ、重要法案の議論が深まらなくても、政権は数で押し切ろうとする。そう考えると在庫一掃内閣は究極の国会軽視。しょうもない問題も笑えない。(裕) 2018・11・9 【追記】写真に配し白抜きの文字が躍る鮮やかなイラストが秀逸。しかも二本。これだけでも安倍晋三内閣の底が知れる。首相を初めとしてこの内閣の面々の言辞は、「美しい日本を」「平和と暮らし守る」「真摯」「粛々」「法治国家だから」などの美辞麗句のオンパレード。とかく自分にそなわっていないものを人は欲しがる、誇張して見せる、その典型が党名だ。「自由」と「民主」。自由民主党の終焉はそう遠くない、哀れ。(永井至正)

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設置が進む駅のホームドアー だが・・・

 駅での転落事故防止のため、設置が進むホームドアー。しかし、ホームの片側だけに設置されている駅も多く、視覚障害者らから「危険だ」と改善を求める声が、鉄道会社などに寄せられている。ホームドアーの整備に、障害者の立場は反映されているのか。(東京新聞・7日付「ニュースの追跡」ー片山夏子)

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福島原発 体調悪化しても過酷作業

 東京電力福島第一原発事故後の作業で、長時間労働による過労死と認められた自動車整備士の猪狩忠昭さん=当時(57)。そのころ、東電は敷地内にある登録車両の整備を急がせており、亡くなる直前の半年間、残業時間は、すべての月が「過労死ライン」とされる80時間を超えていた。(東京新聞ー「こちら特報部」)  認定では、原発敷地内への往復に要した時間も労働時間として認められており、事故後の現場の特殊性も考慮されたとみられる。(片山夏子) ■デスクメモ   家族と地元のためといえ、マスクや防護服を着けて汚染された車両の点検整備をするのは1、精神的・肉体的にどれほど負担だったろうか。朝四時半の出社もつらい。そんな猪狩さんの死をすぐに「病死」と発表した東電の態度からは、作業員を思いやる気持ちは少しも感じられない。(典) 2018・11・5 【追記】東北大震災後、福島第一作業員に絶えず心を寄せてきた片山夏子記者。これは記者ならではの「特報」だ。繰り返してはならない痛恨の出来事。(永井至正)

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長時間労働で過労死認定 福島原発作業

 東京電力福島第一原発で事故後、自動車整備作業に従事していた福島県いわき市の猪狩忠昭さん=当時(57)=が昨年10月、敷地内で倒れて死亡したのは、長時間労働による過労が原因として、いわき労働基準監督署が先月16日、労災認定したことが分かった。(東京新聞ー5日付一面)  原発事故後、長時間労働による過労死認定は初とみられる。過酷環境下で、早朝出勤などを強いられる作業員に対し、会社と原発間の移動時間も労働時間として認められた。使用者側の労務管理のあり方が問われそうだ。(片山夏子) ■片山記者の特ダネ   福島第一原発で自動車整備作業に従事していた男性の死が長時間労働による過労死と初認定されました。廃炉まで気の遠くなるような時間ですが、過労死を繰り返してはなりません。原発作業員の取材を続けてきた方や夏子記者の特ダネです。1面と特報面をあわせてお読みください。(編集日誌ー瀬)

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「寝耳に水 また・・・」 米軍相模補給廠にミサイル司令部

 在日米陸軍の三つのミサイル防衛部隊を指揮する司令部「第38防空砲兵旅団」が10月、米軍相模総合補給廠(相模原市)で運用を始め、同月31日に編成式が開かれた。(東京新聞11月2日付ー「ニュースの追跡」)  市街地にあり、補給基地のイメージが強かった場所に、青森からグアムまでの部隊を指揮する中枢機能が来ると地元が知らされたのはわずか18日前。なぜ「寝耳に水」となったのか。(片山夏子)    事前協議なし 「差別的条約」  (前略)安全保障に詳しいNPO法人「ピースデポ」共同代表の湯浅一郎氏も「そもそも日米で事前協議すべきだが、地位協定を日本安保条約で必要とされていない。差別的な条約の結果起きていることで、根本から変えるべきだ」と指摘する。 ■やりたい放題の米軍。そもそも日本に米軍基地はいらない。

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消防庁が色覚検査促す通知 東京新聞

 色覚による進学・職業差別をなくすため、就職時の色覚検査は2001年に廃されたにもかかわらず、総務省消防庁が9月、全国の消防主官部署に採用試験の前後で色覚検査の実施を促す通知を出していたことが分かった。  これに対して、当事者団体である「日本色覚差別撤廃の会(荒伸直会長)」が反撥し、「通知は、色覚による差別の復活につながりかねない」と見直しを求めている。(「こちら特報部」ー中沢佳子、片山夏子)    荒会長は、学校現場に続き、就職時でも検査が復活しつつある現状に強い懸念を示す。「監査によって、当事者が本来、持っていた能力を否定される形で社会的に不当に排除されてきた。検査の復活により、再び差別や人権侵害が引き起こされるのではないか」 ■デスクメモ   小学生の時の色覚検査で「異常」とされ、就職で不利な扱いを受けた人は多い。厚労省が廃止したのは当然で、復活を「推奨」する消防庁の通知は根拠が薄く見える。だが今、小学生の検査も復活しつつある。「異常」とされた子が、消防士の夢を諦めるような社会が望ましいのか。(典) 2018・10・30

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手当て未払いを辛抱 福島の原発作業員

 東京電力福島第一原発で事故後の作業に従事した東京都内の元作業員の男性が先月、雇用先の下請け会社と和解し、未払いの沽券手当て約33万5千円が支払われたことが分かった。福島で働く原発や除染の作業員から、危険手当や日当がきちんと支払われていないという訴えは後を絶たない。だが、仕事を失うことを恐れ、在職中は声を上げられないケースがほとんんどだ。(東京新聞ー片山夏子) 【追記】片山記者の福島原発の復旧作業員への温かい眼差と、それを惹起した魔物に対する怒りは果てしない。この姿勢と告発はライフワークとなるに違いない。期待大である。

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「20年東京」の五輪映画 河瀬監督に

 2020年の東京オリンピックを描く公式映画の監督に白羽の矢が立ったのは、カンヌ国際映画祭などで受賞暦ののある河瀬直美監督だ。かつては日本映画の巨匠・市川昆監督もメガホンをとったという五輪映画って、なあに?(東京新聞10月26日付ー片山夏子) (前略)1964年、市川監督の五輪映画を「今までみた日本映画の中で最高」と絶賛する漫画家のやくみつるさんは、河瀬作品にも注文する。「政府は被災地の復興をうたって五輪を招致したが、その復興はお題目になり下がった。政府にとっては苦々しいことだろうが、そうした批判も含めて、ストーリーを描くという河瀬作品にはなぜ五輪が招致されたのか、まずそこから描いてほしい」 【追記】1936(昭和11)年のベルリンオリンピック。小学校のとき映画で見た。一番印象に残ったのは、かの「前畑ガンバレ、頑張れ前畑!勝った、勝った、かった!」、水泳でのアナウンサーの絶叫だった。。後にレコード化された。

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配慮足りぬ銃器の扱い 東京新聞

 22日、新大阪ー京都間を走行中の東海道新幹線ののぞみ114号の車内で、乗客から「拳銃を持っている人がいる」と乗務員に情報が寄せられ、警察官が所持品検査するなど一時騒然とした。19日には札幌市の施設で小銃を持った大勢の自衛隊員が市民を驚かせた。いずれも違法な携行ではないが、物騒な銃器を、安易に市民の目に入れるような振る舞いはいただけない。(片山夏子)

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安田純平さん解放情報 東京新聞

 昨日(10月23日)夜11時、テレビが速報を流した。それはシリアで拉致されたと見られるジャーナリストの安田純平さんが解放されたという知らせだ。明けて24日東京新聞が一面ぶち抜きで表題の見出しで報道した。その左端に「紛争地寄り添いルポ」と題して社会部・片山夏子記者が安田氏の人となりと経歴などを記している。

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乱立なぜ? ブランド米 

 コシヒカリ、ササニシキ、あきたこまちばかりだつたのは一昔前・・・。米の売り場ををのぞくと、名前になじみのない「ブランド米」がすっかり増えた。コメの消費が低迷する中、それぞれの産地が新銘柄に生き残りをかけている。(東京新聞ー「こちら特報部」)  しかし、買う側にとって、乱立気味。しかも、多くは長年親しんだコメより高い。必ずしも、すべてのコメがよく売れているわけではないという。なぜこんなことになったのか。(片山夏子、中沢佳子) ■デスクメモ   食べ盛りのころ。実家では炊飯器だけで足りず、鍋でもご飯 を炊いていた。コメ十㌔があっという間になくなると母は、嘆いていた。そんな家庭には、高級品よりお値打ち品が必要だ。虫のいい話しとは思うが、こんな消費者にも目を向けないと、コメ離れは止まらない。(裕) 2018・10・19 ◆片山夏子記者のこと  昨年の8月、記者から取材を受け、好印象を受けたので彼女の書いたものを追って見ようと思い取り上げたのがこのぺージ。続けるほどに、社会全般に起きている緒問題を網羅。分析、やさしく解説ていることに感嘆。これは広く多くの人に読んでもらわなければ、と一大決心、掲載し続けることにした。東京新聞OBの中島氏から「彼女は東京新聞の将来を背負うエースの一人」と囁かれて、もう後戻りはできない。(永井至正)

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AI犯罪予測 人権侵す恐れ 東京新聞

 「犯罪予測システム」といってもSFの話しではない。過去の犯罪発生状況やいわゆる「ピッグデータ」を人工知能(AI)で解析し、犯罪の発生を予測しようという取り組みが欧米、そして日本で始まっている。治安の維持に役立つなら結構なことと、歓迎してばかりもいられない。識者からは、人権や個人情報保護に問題があるという指摘が出ている。(「ニュースの追跡」-片山夏子)

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