長崎・石木ダム建設反対 13世帯闘い半世紀

 長崎県と佐世保市が同県棚町で建設を計画する石木ダム。現在、ダムで水没する県道の付け替え工事が進められ、その次にはダム本体の準備工事が予定されている。(東京新聞ーこちら特報部)  計画ができてから既に半世紀。予定地で暮らす13世帯53人の住民は建設に反対し続け、今も座り込みを続けている。家屋や土地の強制収用の可能性も取り沙汰され始める中、住み慣れた土地を守る闘いを諦めない油民たちを訪ねた。(片山夏子)                豊かな里山奪われる    (前略)全国的な脱ダムの流れの中で、県はダム本体工事をにらみ、家屋撤去などの行政代執行を可能にする手続きを進めている。川原で埋めれ育った岩本宏之さん(72)は力を込めて言った。  「ホタルが舞い、四季折々の花が咲き乱れ、夜は川のせせらぎと時計のぽんぽんという音だここは安住の地。土地や田んぼを収用し、家を壊されても、人間は収用できん。柱に体をくくりつけても絶対どかんけん」 ■デスクメモ   夏の渇水期、ダムに沈んだ村が姿を現すことがある。そこで暮らしていた人たちはどこへ行ったのか。私たちは、一体どれだけの数の村を沈めてしまったのか。反省なき国で、石木ダム予定地の住民はもう半世紀も闘っている。「止まらない公共工事」で済まされる話しではない。(本) 2018・10・14

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マラソン 報奨金1億円 効果あり?

 米国で7日開かれたシカゴ・マラソンで、大迫傑(すぐる)選手(27)=ナイキ=が日本記録を更新し、日本実業団陸上競技聨合から、報奨金1億円が贈られた。報奨金には、2020年の東京五輪に向けて、かつて「お家芸」とも言われたマラソンで、「日本選手を表彰台に」との願いが込められているが、破格の報奨金制度は効果があったかと言えるのか。(東京新聞・「ニュースの追跡」-片山夏子)

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「新潮45」問題 休刊で解決しない

 月刊誌「新潮45」を巡る問題が尾を引いている。性的少数者「LGBT」のカップルを「『生産性』がない」と書いた8月号の杉田水脈衆院議員の論考とその擁護特集休刊になったが、「これで終わりにしてはならない」という声が相次いでいる。識者は、問題の検証、再出発を求める。(東京新聞ー「ニュースの追跡」・片山夏子)

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また また また 台風がやってくる

 また台風がやってくる。台風24号は10月1日にかけて日本列島を縦断する見込みで、予報通りのコースなら今年5個目の上陸になる。これは平年の2倍。各地で厳戒態勢が敷かれている。(東京新聞ー「こちら特報部」)  とりわけ9月4日に関西空港などが大きな影響を受けた大阪では、緊張が高まる。災害続きの今年、他の地域も油断は大敵だ。どう備えればいいのか。(片山夏子、中沢佳子)    (前略)国立研究開発法人「防災科学技術研究所」水・土砂防災研究部門の張の三隅良平さんは「早めの避難が大切」と語る。まず、事前にハザードマップでどのような被害が起きうるのか確認しておくよう求める。マップは市町村のホームページなどで見ることできる。  その上で、「避難所までの道が浸水していたり、あまりに雨風が強かったりすると、外に出るほうが危険なこともある。避難所に逃げることだけにとらわれず、状況を判断して安全な場所を選ぶことが大切だ」と呼び駆ける. ■デスクメモ 豪雨、猛暑に続いて台風、地震を挟んで、また台風が来る。この夏から秋にかけ、日本列島は本当に息つく間もない。地震はともかく、異常気象はもう以上ではないらしい。温暖化の影響で、今後も繰る返すというのだ。で、思う。本当に東京五輪を開いて大丈夫なのでしょうか。(裕) 2018・9・28 【追記】辞書によると「『平和』とは戦争も災害もないこと」をいう。したがって、日本列島はもうすでに平和国家ではないのだ。

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「新潮45」休刊 LGBT論考問題

 月刊誌「新潮45」が8月号で性的少数者(LGBT)をめぐり、「生産性がない」と否定した自民党の杉田水脈衆院議員の論考を掲載したのに続き、10月号でこの論考を養護する特集を組み、「LGBTへの差別」との批判が噴出している問題。(東京新聞ー「こちら特報部」)  発行先の新潮社は25日、同誌の休刊を決めた。同社は文芸誌「新潮」を通じて数々の才能を輩出。雑誌『週刊新潮』や「FOCUS](廃刊)は記事が議論を呼んでも、ここまでの社会的非難を浴びることはなかった。そんな名門が一線を越えた論考の掲載に至ったのはなぜか。(片山夏子、皆川剛)  (前略)同社を含む80社以上の中小出版社は先月、共同で「問題の核心は、「優生思想」が容認されていく危険性にある」とする声明を発表し、杉田議員の論考を載せた「新潮45」の姿勢を強く批判した。久保氏は同誌の休刊について「『新潮45』の特集意図を検証、公表して議論を深める機会を、新潮社自らが設けるべきだ」と訴えた。 ■デスクメモ    商業文芸誌で、最も内容が優れているのは、との問いに、文学関係者「新潮」だと口をそろえる。海外文学の紹介から醜聞のスクープまで、新潮社が日本文化の一翼を担ってきたのは確かだ。今回の件は残念であると同時に、ヘイトが出版界を侵食しつつある現状に脅威を感じる。(興) 2018・9・27

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「原発労災なお高い壁」 東京新聞 

 事故後に東京電力福島第一原発で働き、肺がんで死亡した元作業員男性の労災が今月、認められた。原発労働者で労災認定されたがんは、事故前は白血病など血液のがんばかり。臓器などにがん細胞が塊を造る固形がんはなかった。(こちら特報部)  肺がんの認定は、原発作業員にとって明るいニュース。とはいえ、労災認定に立ちはだかる「立証の壁」は変わらず高いままだ。(片山夏子)    「影響否定できない限り補償を」  (前略)原発作業員の労災申請で意見書を書いてきた阪南中央病院の村田三郎副委員長は「労災認定は労働者保護の観点から行われている。まずは、きちんと労災認定をして作業員を救うべきだ」と訴える。事故後に固形がんの労災認定例が出ていることについては「国が認定の目安を出したことで、認められやすくなった」と評価しつつ、100㍉という数値には疑問を投げかける。  「固形がんは被ばくから5~10年で発症が増え、40~50年でピークになる。今後、がんになる人が増えると予想される。事故から5年たち、目安の条件を満たす作業員は増える。その人たちは他の要因がなければ、ある程度、自動的に労災が認められるべきだ。それ以外の目安を下回った人も、放射線の影響が否定できないならば補償すべきだ」 ■デスクメモ 北海道、西日本、熊本・・・。復興が待たれる地域があちこちにある。東京では五輪に向けた建設ラッシュ。世の中は少子化で働く人が足りない。不安を感じてしまったら、だれもそこでは働かない。本気で福島の復興を願うなら、作…

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中小切り捨ての農政 「地方をもっと見て」

 20日投開票の自民党総裁選で、外交・安全保障や経済問題の陰に隠れがちなのが農業政策だ。今年はコメの減反(生産調整)の廃止元年。(東京新聞ーこちら特報部)  国が需給調整の責任を捨て、米作りを市場経済にゆだねることを意味するが、経営を支えてきた補助金はなくなり、離農を迫られる小規模農家も出ている。輸出型の「攻めの農業」にひた走る政府を、稲刈りシーズンの地方の農家はどうみているのか。(中山岳、片山夏子) ■デスクメモ   次々に壮麗なビルが建つ大都市に比べ、地方を取材すると、シャッターが閉まった商店街の多さが目につく。都会にお金が偏在している状況がいつまでも変わらないが、内心これでいいのかと思っている都市住民も覆うはずだ。農家の苦悩にも、もっと関心を寄せなければ。(本) 2018・9・20

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「男性も乳がん」 理解広げて

 乳がんというと女性を思い浮かべてしまうが,男性も全患者の中で1%未満と少ないとはいえ乳がんになる。男性も乳がんになることが広く知られていないため、周りに理解されなかったり、誤解を受けることもある。1がt始まった交流会に全国から患者が集まるなど、支えあう動きが拡大している。(東京新聞ー片山夏子) 【追記】これは小生の体験。40歳のころ、妙に左乳が張ってきたことがあった。日を重ねるごとにそれがしこりになって段々大きくなる。そこで羞恥心を投げ打って先輩の診療所に行った。手を当てて、ドクター、首をかしげながら、「・・・ではないと思う」が大病院を紹介するから直ぐ行け」という。  「男性にはめったに見られないが、精密検査をしましょう」といわれ、則、検査。一週間置いて結果を聞きに行く。その時のためらいと不安で足が震えたことが思い出される。「がんではないですよ」「これは『女性化乳房』(ギネコマスチア)」と言って「取ればOKですよ」とのご託宣。事なきを得たことがある。いずれにしても何かあれば病院へ、が大鉄則。

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「就活ルール」 経団連会長が廃止提案

 経団連の中西宏明会長は3日、加盟社に就職活動の時期などを定めてきた「採用選考に関する指針」を、2021年春以降入社の学生から廃止すべきだとの考えを明らかにした。(東京新聞ーこちら特報部)  この指針に基づき、現在の「就活ルール」は、会社訪問の開始が3月、面接解禁が6月となっている。廃止提案の背景には、外資系企業などに優秀な人材を奪われかねないとの危機感がある。だが、それはあくまでも企業側の都合。影響を受ける学生たちの思いを聞き、望ましい就活のあり方を考える。(片山夏子、中沢佳子、学生インターン3人) ■デスクメモ   就活を控えたインターン3人に仲間の本音を聞いてもらった。取材相手を探すのに苦労するかと思ったら、ラインであっという間に見つけた。大人が押しつける就活ルールに振り回されることもあるだろうが、使えるものは使い、抜け目なく対応して自ら目指す道を突き進んでほしい。(典) 2018・0・14

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北海道地震で奮闘 「セイコーマート」

 北海道を襲った最大震度7の地震の後、大規模停電などで大手コンビニチエーンの多くの店舗が休業を余儀なくされる中、地元の「セコマ」(本社・札幌市)が運営する「セイコーマート」が奮闘している。(東京新聞ー「こちら特報部」  道内千百店舗のほとんどが店を開け続け、調理コーナーで温かい食糧も提供。「神対応」北海道の誇り」といった称賛の声が寄せられている。セイコーマートとはどんなコンビニなのか。今回の地震で強みを見せた理由とは。(片山夏子、中山岳、榊原崇) ■デスクメモ  自宅の近隣にコンビニは8軒あるが、東日本大震災の時は、どの店も食料品が不足した。大規模停電が起きたら、確実により深刻な事態に陥る。そもそも災害時、コンビニ頼りではまずい。道民がセイコーマートに何を求めたのかを知り、どんな備えが必要なのか、ヒントにしたい。(典) 2018・8・9 【追記】1コンビニ企業にこれだけの称賛の言葉を与えていいのかと思われるくらいの持ち上げ方だ。だが、この実績、経験は、今後の地域における緊急時に対応する企業の規範、教訓になる。

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市民生活、観光を直撃 全域停電 北海道ルポ

 北海道で最大震度7を観測した「全域停電」は、電気なしには成り立たない現代の市民生活をあらためて浮き彫りにした。「ブラッククアウト」に見舞われた観光地は人影もまばらで、都市では携帯電話の充電を求める人たちが列をつくる。  そんな中、自前の発電手段を確保して窮状をしのぎ、人々の営みを支える動きもある。停電の街で電気を求めて生きる人たちを訪ねた。(中山岳、片山夏子)  (前略)防災システム研究所の山村武彦所長は「日本は停電がない国と思われがちで、たった7年前の3・11で計画停電があったことも皆忘れている。逼迫した需給のタイトロープ上で生活しているようなものだ。南海トラフ地震では相当広い範囲で停電が続く可能性がある。ブラックアウトはいつでも起こりうる」と警鐘を鳴らしている。 ■デスクトップ 携帯電話の充電に並ぶ人たちの列を見ると、災害時に流れる情報の大切さを痛感する。東日本大震災や熊本地震でさまざまなデマが飛び交ったように、北海道でも「断水が始まる」といった誤情報があった。打ち消す情報も出ているのがやや救いだが、十分に注意していきたい(本) 2018・9・8

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北海道地震 全域停電 命を守る 備えは

 北海道全土が停電に陥った6日の大地震で、とりわけダメージを受けているのは医療機関だ。非常用電源で急場をしのいでいるものの、病院によっては透析や酸素吸入のための機器が止まって患者が重症に陥るなど過酷な状況にに追い込まれている。(東京新聞ー「こちら特報部」)  このままでは医療を受けられなくなる。大災害はどこでも起こり得る。電源の確保、命を守る備えは大丈夫なのか。(大村歩、皆川剛、片山夏子、中山岳) ■デスクメモ  腎臓が悪くて修3日、透析に通う友人がいる。血液をきれいにする処置のため、いつも長時間ベッドに横たわりながら「電気が止まったら(自分の命も)終わりだ」と思うのだと言っていた。電気の終わりが命の終わりに直結する恐怖。政府は医療用の電源確保に総力を挙げるべきだ。(直) 2018・9・7 【追記】 テーマ「片山夏子」は、当初100ページに達したら終止符を打つつもりでいましたが、友人から、また未知の人から参考になるから続けて欲しいという要望が多数あり、雄を決して、できるだけ続けることにしました。今号は101号となります。また蛇足ながら「俺も東京新聞を取ることにした」という知人が2人いたことを報告します。

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片山夏子記者 関連ブログ100件に

 昨年の夏、8月15日、東京新聞の社会部・片山夏子記者から取材を受けたことを期して、同記者の同紙への署名入り記事を私のブログ「満洲っ子 平和をうたう」に全て転載させて頂いた。あれから1年余、今日9月7日、その件数が100件に到達した。以下、ここに記念してアクセス数などを集約してみた。 ▼コスモス一輪 毅然として さわやかに         <アクセス数・ベスト10> ①471 18・02・17 トカラ列島 宝島ルポ ②263 17・08・15 戦後72年目に思う 8・15 ③148 18・07・29 TBS「この世界の片隅に」 ④ 78 17・09・25 「福島をわすれていないか」 ⑤ 60 17・09・12 終戦の日 私も北朝鮮にいた ⑥ 58 17・08・29 「特攻の兄 思う」 永井至正 ⑦ 57 17・10・06 東京新聞ブログ紹介 反響大 ⑧ 54 18・04・11 大リーグの人種差別 大谷は ⑨ 53 17・08・28 「終戦の日」 次世代へ ⑩ 50 17・09・26 「ふくしま作業員日誌」   【注】数字は左からアクセス数。UP日時。■2018年9月7日現在の件数は100。総アクセス数は3361となりました。TBSドラマ「この世界の片隅に」が注目されます。 【片山夏子関連アドレス】https://38300902.at.webry.info/theme/fdd9198b3d.html

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アライグマ分布域増大 被害も急拡大

 環境省は、外来種のアライグマの分布域が約10年前と比べ、全国で3倍近くに広がったという調査報告をまとめた。分布が確認されなかったのは3県のみで、急速に広がっている。国や自治体はすでに対策の乗り出しているが、なぜこれほど拡がったのか。(東京新聞・9月6日付ー「ニュースの追跡」 片山夏子) 【注】テーマ「片山夏子」東京新聞社会部記者の記事は今回で99回になります。次回は100回。本ブログでは記念の特集号を掲載する予定です。 ■片山夏子アドレス→https://38300902.at.webry.info/theme/fdd9198b3d.html

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相次ぐ豪雨被害 異常気象が「通常」に

 27日に関東地方を襲つたゲリラ豪雨は、家屋の浸水、道路水、落雷による停電などの混乱を巻き起こした。先月の西日本豪雨で200人以上が亡くなるなど、かってない気象災害も起きている。(東京新聞ー「ニュースの追跡」)  気象庁の対象者は「今は異常気象と言っているが、将来これが以上でなくなる可能性がある」と警鐘を鳴らす。(片山夏子)      「地球 違うステージに」対策再考を   (前略)環境保護団体「機構ネットワーク」東京事務所の桃井貴子所長は「気候変動のリスクがこの先減ることはない。世界中で豪雨や熱波、山火事などが発生しており、地球全体の気候が今までとは違うステージに入ってしまった」として、従来の認識をあらためるよう訴えた。  「よりひどい災害が、いつどこで起きてもおかしくない」農産物や経済全体への影響など二次、三次の被害も生じる。政府はリスクを認識し、危機感を持って対策を講ずるべきだ」 【追記】「暮らしと平和を守る」というならば、自衛隊を縮小、再編して強力な「災害救助隊」を設立すべき。辞書には「平和」の対置語は「戦争」だけではない。いみじくも「平和とは戦争や災害などが無く、不安を感じないで生活できる状態」と書かれている。

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今も昔も「使い捨て」 福島第一作業員の実態

 東京電力福島第一原発で約40年前に働いていた作業員らの家を訪問し、労働環境や健康状態を聞き取った貴重な調査が保管されていたことが分かった。(東京新聞ー「こちら特報部」)  それによると、当時は名義貸しのほか、多重下請け構造での給料の中抜きなどが横行していた。調査を読んでみると、一部改善された点もあるが、現在もそのままの問題が少なくない。調査をした団体は「作業員使い捨ての実態は同じ。安心して働ける環境を」と訴えている。(片山夏子) ■デスクメモ  もしこの調査が40年前に公表されていたとして、当時のマスコミは報道しただろうか。国民は信じたであろうか。悲しいことに原発事故後の現在だと、調査内容の真実性は明らかに見える。この貴重な調査を、今の原発作業員の健康と安心につなげることが、私たちに求められている。(典) 2018・8・26

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「立ち読み」できる小学館の漫画本

 書店で漫画本の立ち読みを防ぐビニールカバー。外してみたら意外にも一部の売り上げが増えた。漫画の売り上げが低迷するなか、大手出版社の「実験」でこんな結果が出た。他の出版社はどう動くか。昭和の時代には、あちこちの書店で見られた漫画の立ち読みが復活するかもしれない。(東京新聞ー片山夏子)

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なぜ 羽目を外すのか バスケット日本代表

 前代未聞の恥ずべき話だ。ジャカルタ・アジア大会のバスケットボール男子日本代表の四選手が買春で途中帰国させられた。帰国後の会見では「浮ついた気持ちだった」と頭を下げた。(東京新聞ー「こちら特報部」)  本人たちはこんな大問題になるとは想像もしていなかったのだろう。これに限らず、羽目を外した軽率な行動が大きな波紋を引き起こすことは多い。立場のある人ばかりか普通の市民でも炎上する。人はなぜ、してはいけないことをするのか。(片山夏子、皆川剛)      自制に緩み、集団心理で「大丈夫」     立正大の西田公昭教授(社会心理学)は、練習に明け暮れる普段の生活が影響したとみる。「禁止条項」を思い出し、自分の行動を抑制することを思考抑制という。それが厳しいほど、気が緩んだ時により激しい行動に出てしまう。ダイエットのリバウンドと同じ。そんな時に誘惑があると、抑えきれない。集団的な状況も加わり、心が、大丈夫だろうという方向に向ってしまう」 ■デスクメモ   今回の問題でひと昔前の東南アジア買春ツアーを思い出した。その頃ほどでないのかもしれない。しかし、今も各地に日本人を狙って客引きをする人がいる。それだけ客がいるということだ。「日の丸を汚した」と選手に怒りを向けるだけでなく、自分たちを省みる機会にしたい。(裕)2018・8・23 

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原発事故テーマ 賛否 福島「サン・チャイルド」

 福島市が設置した原発事故をテーマにした現代アート「サン・チャイルド」に対し、「線量計が000なのは非科学的」「風評被害を増幅する」などと批判が寄せられ、作者のヤノベケンジさんが謝罪文を出す事態となっている。  同市では市民アンケートを通じて、像の取り扱いを検討することになったが、市民からは「撤去してほしい」「ぜひ残して」など賛否が飛び交う。公共の場に置かれたアートの役割について考える。(片山夏子、中沢佳子、三沢典丈)      議論あっての「現代アート」  (前略)今年、原子力規制委は、県内の放射線測定器3千台のうち2千4百台を撤去することを決めた。福島大学渡辺晃一教授は「身辺に測定器がなくなれば、原発事故の記憶も薄れる。つらい記憶を忘れたい気持ちは私にもあるが、それで良いのか。起きた事実は負の遺産としてきちんとした形で子どもたちに語り継いでいかねば。ヤノベさんの作品を通じて、世代を超えて話し合う機会を持つことが、最も重要ではないか」と強調した。 ■デスクメモ   岡本太郎「太陽の塔」は万博終了後、一度は撤去が予定された。だが、反対の署名運動もあって存続した結果、今や、大阪のシンボル。耐震工事も済み、今年から内部が公開されて多くの観光客を集めている。では「サン・チャイルド」をどうするか。福島市民にじっくり考えてほしい。(典) 2018・8・21

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今どき盆踊りクラブ風 ロックやJポップ

 今夏、米国ロックバンド「ボン・ジョヴィ」の名曲で振り付けした「盆踊り」が話題をさらっている。民謡などに合わせて踊る昔ながらの盆踊りだけでなく、最近はDJを招いたり、ディスコやクラブ音楽に合わせてアレンジされ、若者や外国人に受けている。ネット上での拡散も肝になる、今どきの盆踊り事情は・・・。(東京新聞ー片山夏子)

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酷暑に重装備で汗だくだく 「ふくしま作業員日誌」

 今年の夏の暑さはきつい。午前3時半に起きるが、この時間でも暑い。朝、少し気温が低い日でも湿度が高くてまいる。(東京新聞ー話題の発掘)  (中略)サマータイムの時期で、午後2時から5時までは作業ができないから夜間に作業をする現場もあるんじゃないかな。  作業中気が張っているが、作業と作業の間が危ない。医務室に行くと細かく経緯を聞かれたり、健康管理ができていない企業とチエックされるから、行けない。現場に水が飲めて休憩できる車があり、随分助かっている。もう夏はいい。。早く終わってほしい。(聞き手・片山夏子)  

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朝鮮半島出身者 遺骨返還 動きだすか

 植民地時代に日本へ渡った朝鮮半島出身者の遺骨の返還を、南北と日本の民間レベルで進めると韓国の民間団体が明らかにした。(東京新聞ーこちら特報部)  遺骨の返還を巡っては日韓で政府間協議も開かれてきたが、両国関係の悪化もあり、とくに鉱山や建設現場などの民間徴用者の返還は進んでいない。国交がない北朝鮮にいたっては全く手つかずで、政治に翻弄されてきた形だ。南北、米朝関係の改善を受けて人道問題として動き出すのか、注目が集まっている。(片山夏子、榊原崇仁) ■デスクメモ   「遺骨も何もない。せめて、この世に存在した証を残したかった」。東京大空襲で家族7人を失い、墓に地蔵像を建てた男性に聞いた言葉だ。遺体が見つからず、身元不明の遺骨が眠る東京都慰霊堂で手を合わせる人も多い。肉親の死を静かに悼むことすら、戦争は許さない。(本) 2018・8・14

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黒塗り99%で公開? 長野県への情報公開請求で

 べったりと全面が黒く塗りつぶされた書類。長野県議の情報公開請求を受け、県監査委員が示した公文書のコピーだ。黒塗り部分は全277枚のう、何と99%に及ぶ。これで情報公開と言えるのか、と驚きの声が上がっている。(東京新聞ー片山夏子)

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西日本豪雨 生産者から悲鳴 特産物に打撃

 西日本豪雨から1カ月となった。今も各地で避難生活や交通網の寸断が続く。豪雨は、この地域で盛んな果樹栽培や養殖にも大きな被害をもたらした。(東京新聞・8月6日付ー片山夏子、大村歩)  岡山県では、全国有数の生産量を誇るモモ、愛媛県ではミカン、広島県では全国一のカキ養殖が打撃を受けた。農業、漁業への対応は、どうしても被災者の生活再建よりも後回しになる。生産者からは悲鳴が上がっている。  (前略)被害は岡山県のモモだけではない。愛媛県の山肌と瀬戸内の気候を生かした同県宇和島市(注)は、昨年の収穫量が3万6千トンという一大産地だ。ここにも豪雨の爪痕を残している。(後略) ■デスクメモ 5年ほど前、「気にならなければ、ぜひ」とモモが届いた。福島から、もちろん全部おいしくいただいた。なかなか良い値が付かないという。今年のモモは、手に取るには勇気のいる高値だ。岡山では被害に泣く人がいる一方で、笑顔の農家もありそうだ。福島はどうなのだろうか。(裕) 2018・8・6   [注]愛媛県宇和島市吉田町は旧妻の出身地。幾度となく訪問したことがある。小さな町を囲むようにミカンがたわわに連なっていたことが思い出される。

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ゾンビ映画と思いきや・・・ 口コミで大人気

 映画「カメラを止めるな!」の快進撃が続いている。若手の上田慎一郎監督(34)の長編デビュー作で、低予算のインディーズ映画ながら、6月末にミニシアター2館で公開されると、口コミで評判が広がり、現在は各映画館とも満員御礼の状態。このため、全国で110を超える映画館での拡大上映が決まった。何がこれほど人をひきつけるのか。(東京新聞・8月5日付「ニュースの追跡ー片山夏子)

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北朝鮮被爆者 置き去り 支援団体訪朝報告

 広島・長崎で原爆に遭い、北朝鮮で暮らす高齢の「在朝被爆者」に死者が相次いでいることが、7月に訪朝した支援団体の報告で分かった。かつては日本政府による調査もあったが、日朝関係の悪化でここ数年はまったく進展がない。  韓国などの在外被爆者は日本の援護制度で救済する動きが進んできたが、国交のない北朝鮮は置き去りのままだ。米朝首脳会談などで激変する国際関係の中、人道問題として対応を求める声が高まっている。(安藤恭子。片山夏子)      国交とは別 救済急げ    (前略)7月中旬に訪朝した金子哲夫・広島県原水禁代表委員(70)はこう訴える。「北朝鮮の核保有は許されることではないが、だからといって被爆者まで差別していいわけがない。日本には被爆の背景となった植民地政策に加え、70年以上にわたり在朝被爆者を放置してきた責任もある。日朝の国交回復を待っている猶予はない。在朝被爆者に、特化した支援に、一刻も早く乗り出すべきだ」 ■デスクメモ   原爆は首都圏ではやや遠い話に感じるかもしれないが、東京だけで五千人以上の被爆者が暮らしている。心身に傷を負い、家族を失い、後遺症におびえるのは海外に渡った人たちも同じだろう。「被爆者はどこにいても被爆者」。当たり前のことを軽んじた歴史に暗たんとする。(本) 2018・8・4

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「夏だ、海だ」今は昔 海水浴場 引いた人波

 「夏だ。海水浴だ」と、こぞって出かけたのは、もう昔の話。海水浴客は長年減り続け、ピークだった1985年の5分の1を下回った。海水浴場の閉鎖も相次いでいる。暑さが続く今夏も、客足はかってより鈍い。青い海、白い砂浜は、なぜ人を引き付けなくなったのか。(東京新聞ー石井紀代美、片山夏子)      「自然との触れ合い 心身に大切」   (前略)日本大の畔柳昭雄特認教授(親水工学)は「海水浴場に人を戻すための工夫が各地で始まっている」と話す。海岸で寝泊りできるおしゃれなテント。バーベキュー施設。アルコールの規制・・・。海辺で快適に過ごせるよう、自治体や民間でこんな取り組みをしている。畔柳さんも、学生や地元の人たちとともに、竹を使った海の家を造った。  「海や自然に親しむのは、子どもが自然と触れ合い、自然を知る上でも大切。心身の健康にもとてもいい。それに忘れてはならないのは、親子の信頼関係や絆を深める上でも海での時間は大切になる」(「こちら特報部」) ■デスクメモ   波をかぶって海水を飲んだ。眠ってしまい、やけどのような日焼けをした。振り返れば数々の失敗した。うん十年前にはひと夏に二度も三度も海水浴をした。楽しい思い出もある。今は海へ行っても砂浜を歩くだけ。その浜辺も人少なく、歩きやすくなった。(裕) 2018・8・2

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TBSドラマ「この世界の片隅に」

 TBSで放映中のドラマ「この世界の片隅に」が、エンドロールで同名のアニメ映画に対して「special thanks to 映画『この世界の片隅に』製作委員会」と表示したことが物議を醸している。ドラマの視聴者から、アニメ映画との類似性を指摘する声が上がる中、同製作委員会が「一切関知していない」とするコメントを発表したためだ。放映開始後に著作物との類似性を指摘され、放映停止に追い込まれたネット配信のドラマもあり、フアンは気をもんでいる。(東京新聞ー片山夏子)

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脱ダム映画 水没に抗う住民の日常描く

 長崎県などが計画する石木ダム建設に抗う水没予定地の住民たちの生活を描いたドキュメンタリー映画「ほたるの川のまもりびと」が話題だ。東京・渋谷で公開中の映画を撮った山田英治監督(49)は、元CMプランンナー。震災前には原発関連の広告も手掛けた監督が、人生を見つめ直して出会った光景とは。(東京新聞ー片山夏子)

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「働き方改革」に労基署悲鳴

 過労死ゼロや長時間労働の削減を目指す政府の政策「働き方改革」。全国の企業への監督・指揮徹底のため、労働基準監督署の監督官を増やす反面、労災担当者を3年間で666人も削減する計画が明らかになった。  企業への監督・指揮は重要だが、労働者が負ったけがや病気が仕事によるももかどうか判断する労災認定が滞れば、労働者やその家族に大きな影響が出る。労基署の担当者の中からは、「これでは成り立たない」と悲鳴が上がっている(東京新聞ー片山夏子)          「本気なら 全体の人員補充を」   (前略)過労死など労災事件を手掛ける松丸正弁護士は企業を監督指導する監督業務と、労災事案を精査し、認定する労災業務は「車の両輪だ」と指摘する。「労災業務の実例の中から、過労死などの原因や帽子のための具体策が見えてくる。これまでの認定事案が、労災防止のための安全衛生や企業の監督指導に生かされてきた。監督も労災業務もきちんと人員を増やすべきだ」(こちら特報部) ■デスクメモ   働き方改革を進めるのに、労働者を保護する労基署の職員が足りない。だが、人数は増やさず、人手がすごく足りない部署に配転して対応せよとは、ブラック企業か。これを決めた国会議員はお手盛りで6人も仲間を増やす。ブラックジョークにもならない。(典) 2018・7・23

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