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zoom RSS これが沖縄だ! 永井和子

<<   作成日時 : 2011/05/12 06:56   >>

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「『沖縄詩集』が、絶版になって45年、『続沖縄詩集』が同じく絶版になってからでも40年が過ぎた。なぜ、いま、その復刻版を造ろうとしているのか」、大阪生まれで、札幌に住む詩人の永井和子が「復刻版」のあとがきでこう書きます。

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  『沖縄詩集』復刻版発行について
 
 処女詩集ともいうべき『沖縄詩集』に載せる詩を創るには、新聞の三行記事と呼ばれる小さな小さな報道から想像するしかなかった。

 私は、現地に立ち、五感に触れてしか詩を創れない人間である。この方法では、生まれなかった沖縄詩集だった。その当時、沖縄はアメリカの統治下にあり、「外国」であったから「パスポート」無しには訪ねることが出来ない地だった。詩中にも、そのことを風刺した作品がいくつかある。

 あの詩集はもう無いのですか?


 今頃になって問われることが増えた。沖縄がいまも、処女詩集以来、アメリカのものである現実があるからだろう。いやそれ以上に悪くなっている。日本政府は、沖縄の「施政権」を取り戻し沖縄が日本になったという。では、なぜ、今も、沖縄がアメリカ軍隊の思うままにされているのだろうか?

 空から降ってきたトレーラーによる女の子の圧死、少女暴行、タクシー運転手への暴行・傷害、乗車代金の踏み倒し、車両事故。つい一年前も沖縄国際大学に墜落したヘリコプターで、壁が焼かれ、第惨事になる事故があったときも、日本の警察は手をだせなかった。

 観光産業で栄えるはずの沖縄の美しい海岸通りは、ほとんどが、アメリカ軍の基地に奪われている。辺野古の海が証明している。世帯所得は他県と比べて最低のラインにある。「軍事基地」は沖縄には何ももたらしていない。いのちの安全も、豊かなくらしも、人間としての権利も。

 だから、いまも私は、沖縄の詩を創りつづけている。沖縄の人々に学びながら。そのなかで歌もたくさん生まれた。

 2010年11月21日、処女詩集沖縄から歌になった構成組曲が、30年ぶりに、当時歌ってくれた琉球大学合唱団有志の力で、再演されることになった。そのことは、大きな歓びだが、同時に悲しみでもある。

 いつまで、沖縄の詩をうちつづけなければ、ならないのだろうか?

 復刻版は、抄だから、当時の詩、すべては載せきれない。第二分冊、第三分冊と出していくことになるだろう。第三分冊には、その後の新しい作品も含まれる。沖縄を改めて考えるために、ぜひ、読んでいただきたいし、朗読ライブの場も創っていただきたいと願っている。

            2010年10月10日                    永 井 和 子


  これが沖縄だ!

北緯24度から27度
東経123度あら132度の間にあり
大小60余の島を連ねる沖縄
安山岩 玄武岩からなる内帯と
古生代砂岩 粘板岩 石灰岩 花崗岩からなる中帯と
第三紀・第四紀層からなる外帯とで描かれた琉球弧
気候は海洋性 亜熱帯性
熱帯性低気圧の通路であり
冬にも雪を知らない島じま
総面積2388平方キロに
88万の住民と
5万から10万の米軍々人 軍属とその家族
生活しているところ
それが沖縄か!

琉球かすりからびんがた
泡盛から唐手やハブまであり
蛇皮線の音にいろどられる沖縄
日本に「輸出」される砂糖と
米軍から買上げるパイン・アップルと
米とさつまいもとわずかな魚とが主な産業の琉球弧
基地にすがって生き
基地が去れば枯れてしまう
やどり木のような島じま
道路も大学も飲み水までも
基地によって与えられ
生活も政治も習慣までも
基地によって変えられてきたところ
それが沖縄か?

1945年3月24日から
1945年6月23日までの
73日を戦いぬいた沖縄
11万71人の戦死者と
住民10万の犠牲者と
8千余の重傷者を残して砕けた琉球弧
第三紀層、第四紀層はむろんのこと
火成岩から古成岩の深くまで
焼き払われ、焼きつくされた島じま
一本の草木も
ひとかけの岩石も残らず噴火きとび
むざんにその姿を変えたところ
それが沖縄か?

営里(えいり)の塔、白梅の塔、琉風(りゅうふう)の塔
ひめゆりの塔、魂魄の塔、北霊の塔
黎明の塔、島守の塔、健児の塔
戦没医療人の碑に埋もれる南部沖縄
老人も赤子も 医者も学生も
県庁の気象台員も
日本人として 日本の盾と信じて死んでいった琉球弧
母も子も 夫も妻も 男も女も
惜しみなく流した血潮に
岩までが色を変えたという島じま
ありとあらゆる階層の人びとが
わけめなく焼かれて棄てられ
まださまよいつづけている魂の呻くところ
おれが沖縄か?

琉球から沖縄県へ
そしてふたたびRYUKYUへと
ぬりかえられた名前の下に
悲惨な歴史を秘めている沖縄
その昔 中国からは和人であることを求められ
薩摩藩からは唐人であることを強いられ
いままた 日本であることを拒まれちる琉球弧
日本人として生きることを拒まれ
日本人として語ることを奪われ
とり残され裏切られつづけtきた島じま
その昔も 戦いの前も、戦いの後も
いや 戦いのさなかにさえ
わけられ 疎外されつづけてきたところ
それが沖縄か?

そうだ それが沖縄だ
この厳しい歴史の上に
なお祖国をよびつづけているところ
黙もくとたたたかいつづけているところ
今もなお 新しい血を流しつづけているところ
それが沖縄だ!
わたしたちの沖縄だ!

 (つづく)

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