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zoom RSS 戦後71年 「平和の俳句」 −10−

<<   作成日時 : 2016/03/06 06:46   >>

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3月の第1週である。新しくゲスト選者として「平和の俳句」に加わった俳人の黛まどかさんの初めての選評が3月1日の句に見える。恒例になった冒頭の句は、今回は、横浜の相原さんと長沼通郎さんの二句を掲載しよう。

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   コロコロと首だけのひな焼野原
      相原文子(82) 横浜市南区


 昭和20年6月28日の深夜から翌日未明にかけて、長崎県佐世保市は米軍による大空襲に見舞われた。戻ったが、二人暮らしだった私と祖母は山へ逃げ、翌朝、町へ戻ったが、家は丸焼けにいなっていた。焼け跡にはしまってあったひな人形の首だけがコロコロとたくさん転がっていた。不思議なことに顔は真っ白で、すすけていなかった。70年が過ぎても、おひなさまと聞くと、あのときの光景が想い浮かんでしまう。
   春の陽にコートを脱いで語りあう
         長沼通郎(42) 横浜市泉区

 北風が武力なら、太陽は対話。ふだんの人間関係だって同じだ。強硬な相手にはかたくなになるし、笑顔を向けられれば心がほどける。そんな単純な、とバカにできない。単純にはけっこう真理が宿っている。

九条は緑野の如くいのち咲く 岡崎正宏(69) 埼玉県三郷市 2016・2・28

】<金子兜太>憲法九条があるかぎり、人の命は緑野の如く広々と明るく開ける。この九条を踏みにじろうとする者たちを許すことはできない。

菊をつみ認知の夫(つま)は平和なり 森下八重子(81) 愛知県大府市 2016・2・29

】<いとうせいこう>夫が認知症で妄想が日常だそうだが、花を摘み、小道を散歩するという。花に触れるその時、穏やかで深遠な顔を見せるのだろう。

赤ちゃんの大きなあくび日脚伸ぶ 大原良江(84) 愛知県岡崎市 2016・3・1

【評】<黛まどか>この世を百パーセント信じて生まれてくる赤ん坊。「大きなあくび」と「日脚伸ぶ」だけで見事に平和を表現した。そもそも平和に説明は要らない。

冬枯れの中の命や蕗の薹 高橋いく子(89) 浜松市中区 2016・3・2

】<金子兜太>早春、蕗の花芽が地中から顔を出す。命だ。ほろ苦い平和の味。 <いとうせいこう>まだ見えない生命を喜び、慈しむことのできる我ら人間。 <黛まどか>枯れと芽吹きは表裏一体。野全体がひとつの命にある。

満洲のペチカで焼かれ雛哀し 枝松恭子(78) 東京都品川区 2016・3・3

】<黛まどか>引き揚げの際にあった様々なことが、燃える雛に仮託されている。 <金子兜太>敗戦後、旧満州からの引き揚げてきたご苦労を句に。「雛」に母子の万感あり。

平和とは脚(あし)をからめて眠る妻 志賀紀雄(75) 金沢市 2016・3・4

】<金子兜太>妻と脚をからめて眠る作者。この軽いエロスがじつにここちよい。そして、そのとき感じる「平和」感に説得力がある。

新元素ヘイワニウムと命名す 大牟田幸夫(86) 東京都大田区 2016・3・5

】<いとうせいこう>86歳の方からの実にユーモラスで、言葉の力あふえる一句。ヘイワニウムを十二分に活用して地球をヘイワニウムの星にしたい。

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