否定と拒否の態度を忘れたとき 人間は人間でなくなる

 井上ひさしさんのお芝居『紙屋町さくらホテル』は広島で被爆した移動劇団「桜隊」のことを描いている。原爆で宿舎にいた名優、丸山定夫、園井恵子らが亡くなっている▼芝居の中で、言語学者が「N音の法則」を説明する場面がある。英語のノー、フランス語のノン、ドイツ語のナイン。スペイン語はナダで、ロシア語ならニエット。すべて「N音」。日本語の「無い」も当てはまる。否定の「ン」もそうで、「見ン」「聞かン」「好かン」▼異なる言語使うのに否定と拒否の態度を表そうとするときに限って、一致してN恩を使う。ここからが井上さんらしい。言語学者がいう。<逆に言うと、否定と拒否の態度を忘れたとき、人間は人間でなくなるのではないか・・・>▼広島の原爆忌を迎えた。この日をいつも以上に深刻に受け止めているのは緊迫した国際情勢のために他なるまい。ウクライナに侵攻したロシアは核使用をほのめかし、米中の対立は深刻を超え、もはや危険である。もしかしたらどこかで核が。その不安が消えぬ▼日本からのとびぃり大きな「N音」が今、必要なのだろう。唯一の被爆国として核兵器を否定し、拒否し、その悲惨さを伝え続ける。それは人類に対する日本人の務めかもしれぬ▼「許サン」。その大声が否定と拒否の「N音」を共有する世界の人びとの心に必ず、伝わると信じるしかあるまい。(2022・8・6)

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戦後補償 解決早く 「救済77年たっても放置」

<空襲被害者など4団体会見>  民間人空襲被害者や、シベリア抑留者などへの謝罪、補償など、残された戦後処理問題の解決を求め、四つの団体が8日、衆院第2議員会館で共同会見をおこないました。以下コピーを。(しんぶん「赤旗」【社会・総合】欄 2022・8・8)

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空襲生き残り 反戦に生きる 「赤旗・読者の広場」

 共産党に入党したことによって得られた人間としての誇り。また党員が故の葛藤もあります。私の党歴57年の出発は、東京。深川で生き残り2カ月足らずで東京大空襲に遭い、母から「逃げ惑うなかで長男とはぐれ消息不明、どこかに生きてさえくれば・・・。大阪の親戚を頼りに3歳の次男と歩き通し命懸けで走ってくるトラックの前に飛び出し載せてもらった」と戦争の悲惨な状況を聞き育ったこと。  働くようになり職場の仲間と兄から戦前戦後、命がけで「戦争反対」を訴えてきたのは「共産党」だと知ったことです。今生きる私、胸たぎるロシア・プーチン大統領への怒りと爆撃で亡くなる人々を見知っても「戦争反対」と訴えるしかないのかと、心がなえることもありますが、自民党や維新の会からの「敵基地攻撃能力の保有」なんて。再び原点に戻り「戦争反対」を訴えていきます。(大阪・阪南市 武田 行子 77歳)

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新作「二十四の瞳」あす放送 「赤旗」

 68年前の映画初公開(木下恵介監督)以来テレビや映画で幾度も描かれてきた名作が今、この時に登場する。原作・壷井栄、脚本と演出・吉田康弘。以下コピーを。(注)かつて江東区の高齢者集会で上映したところ、立ち見がでるほどの超満員になり主催者を驚かせました。(しんぶん赤旗 「テレビ・ラジオ欄)

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映画の窓 「ひまわり」「赤旗」テレビラジオ版

<舞台はウクライナのひまわり大草原> NHKBS。「ひまわり」。新婚の夫がイタリヤから一兵卒としてロシア戦線に。敗戦後8年たっても戻らない。生きていると信じる妻は夫捜しにソ連へ。モスクワから農村へ。地平線の果てまでひまわりの花。その下にイタリア、ロシアなど戦死者、処刑者が眠る壮絶さ。M・マストロヤンニとソフイァ・ローレン共演で50年前に訴えた「戦争は残酷だ」が21世紀につき刺さる。11日(木)後1・0~2・49 70年伊 ビットリオデ・シーカ監督

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戦争のリアル 自らに <朗読劇「ひめゆり」>

 太平洋戦争末期、沖縄の「ひめゆり学徒隊」の悲劇を題材にした朗読劇「ひめゆり」(脚本・瀬戸口郁、構成・道場禎一)が、11日から東京・初台の新国立劇場小劇場で上演される。沖縄の本土復帰から五十年の今、ロシアによるウクライナ進攻が続く。「戦争をしないようにするにはどうしたらいいかというメッセージを込めたい」と構成・演出の西川信廣(72)。出演者からは決意の言葉が相次いだ。(東京新聞 「文化娯楽版」 山岸利行 2022・8・4)

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<プレーバック> 東京新聞 「情報版」

 <1945(昭和20)年5月27日>  東京は空襲で焦土と化した。焼け跡に座り込んで食事をするのは家族だろうか。前年11月から米軍のB29爆撃機による東京への空襲は100回以上続いた。一晩で10万人が亡くなった1945年3月10日の東京大空襲では、32万発の焼夷弾(しょういだん)が投下された。 (解説)B29ー米ボーイング社によって開発された米軍の大型長距離爆撃機。昭和19年の北九州爆撃に使用されてから、日本の各都市、および広島、長崎への原爆投下など終戦まで使用された。(2022・8・4)

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松本清張没後30年 「赤旗・<潮流>」

 松本清張は戦後作家の中で群を抜く巨星です。『点と線』『ゼロの焦点』など社会派ミステリーで一大ブームを起こしました。『日本の黒い霧』『昭和史発掘』といったノンフィクションでは歴史と権力犯罪の闇に迫りました。4日は没後30年に当たります▼北九州で生まれた清張は家が貧しく、小学校卒で働き始めた苦労人でした。小林多喜二をはじめとするプロレタリア文学に接したため特高警察に逮捕され、拷問を受けたこともありました▼戦後43歳で芥川賞を受賞し遅咲きのデビュー。ベストセラー作家になっても弱者の視点を忘れませんでした。評論家の鶴見俊輔は「少年時代に愛読したプロレタリア文学の理想を受け継ぐ人で・・・戦後の高度成長の時代に個人としてこの理想を追求した」と評しています▼選挙では日本共産党を応援し、1970年代、80年代は国政選挙のたびに党のビラに顔写真入りで期待を寄せてくれました。80年の衆参同時選挙ではビラにこんな談話を▼私が共産党の人たちに求めるのは、いつまでも清潔さを失わず、誠実に庶民の立場をつらぬくこと、明るく、ロマンチズムを忘れぬことである。現実を重視するのはもちろん大切だが、ロマンのない人では未来を語ることができないからだ。大いに期待している」▼幅広いジャンルにわたった1000編に及ぶ作品は現在も版を重ね、ドラマ化が途切れません。82歳で亡くなった後も作品は生き続けています。日本共産党への激励も創立100年の今に響きます。(2022・8・4))

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空襲民間人被害補償へ決断を 東京新聞

 元軍人・軍属のような国からの補償がない民間人の空襲被害救済を求めている全国空襲被害者連絡協議会の総会が2日、東京都墨田区であた。1972年に救済法の制定を求める運動が始まって今年で半世紀。「救済運動50年 民間被害者を忘れるな!と題したアピールを採択し、早期の成立へ取り組む方針を確認した。(井上靖史)

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昭和記念公園 サギソウ咲く 東京新聞

<シラサギのような かれんな白色の花>  国営昭和記念公園(立川市、昭島市)ラン科の多年草「サギソウ」の開花が始まった。21日までのイベント「サギソウ涼み」の期間中、花壇や寄せ植えなどで展示。シラサギを思わせるかれんな白色の花を楽しめる。園内のサギソウは市民ボランティアが丹精を込めて育てている。西立川ゲート近くのさざなみ広場に長さ11㍍のメインの花壇がある。花木園の花壇では自生地のような雰囲気を楽しめる。  今月下旬から中旬に見頃となりそうで、開花状況は園のホームページで確認できる。ボランティアが滞在する午前10時~午後3時は近づいて写真撮影もできる。展示はいずれも有料スペースで、入園料が必要。問い合わせは同園=電042(528)1751=へ。(服部展和)

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77回目の『廃戦記念日』がやってくる 「赤旗」

空襲で九死に一生を得た人、疎開先でつらい思いをした人、「満洲」から命からがら引き揚げた人・・・。市井の戦争体験を、カタログ販売の『通販生活』盛夏号が特集しています▼「語りつぐ戦争のはなし」と題した読者の体験談の中には、俳優の草笛光子さんや八名信夫さん、作家の五木寛之さんの話も、聞き書きした作家の森まゆみさんは戦争の原因が何であれ苦しむのは結果、普通の人びとだといいます▼戦後77年。体験者に話を聞く最後の機会かもしれないという森さん。日本は「武力による紛争解決を永遠に放棄する」たぐいまれな憲法9条をもつ国であり、平和憲法を堅持し「地上から戦争がなくなる日のために努力したい」と結んでいます▼本紙も「証言 戦争」への投稿を呼びかけています。先日は、働き者で実直だった父親が戦場から帰ってきた後に精神が徐々に崩れ変わってしまった姿を息子が話していました。戦争の呪縛を解くことができず、死ぬまで苦悩したと▼ロシアによるウクライナ侵略、岸田政権による大軍拡と9条改憲、そして核兵器の使用や共有が声高に叫ばれるいま、戦争の悲惨を伝え続ける意義は大きい▼紹介した『通販生活』の表紙にはこんな一文がつづられています。「77回目の『廃戦記念日』がやってくる。たいけんから生まれたわが国の理想。(憲法9条・戦争の放棄)を年1回、世界に発信する記念日。理想にこだわらないと現実は代えられない」。二度と戦争はしないと誓った夏が、まためぐってきます。(<潮流> 2022・8・1)

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ブログ「満州っ子 平和をうたう」 終了か

 ご愛顧いただいている私のブログ「満州っ子 平和をうたう」は来年(2023年)1月31日をもって終焉になるかもしれません。この春、サーバーの会社から通告がありました。困惑の限りです。スタートしたのが2008年6月9日ですからほぼ15年余り。それまでに発信したページ数は6560、総アクセス数(昨日まで)685709になりました。多くの人のご協力により達成できた数字です。必死の思いで作成した作品が消滅するのかと思えば一種の「旋律」を覚え、愕然としています。しかし、いまや、アップされた数々の「作品は」私個人のものではなく、皆さんとの共同の「宝物」と思えば、保存の方法を現在考慮中ですので、今しばらくお待ちいただきたいと思います。なお、このサーバーは19年3月にリニューアるとして、個別のページのアクセス数などのデーターが契約者には判別できないという措置をとっていました。(永井至正ー2022・8・1)

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日本人が夢みた満洲という幻影 船尾 修

 民主的出版物の元祖とも言える新日本出版社が最近力を入れて、「赤旗」などに広告している書籍に上記表題の「日本人が・・・」がある。見るたびに気になるのでブログに書いてみた。読了せずにコメントするなんて失礼かもしれないが、「幻影」といい「2022年『満洲国建国』から90年」というフレーズがあるが、僕の場合は「2022年『満洲国』に生まれてから90年」となる。90歳になった僕が見たのは「実影」だった。奉天、四平、公主嶺、新京、哈爾浜などなど。そこにはあのロシアの「実影」が数々あった。といっても、とにかく若い著者の写真紀行をぜひ拝見したい。

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国民でなく「国家を守る」 こちら経済部

 「しんぶん赤旗」の経済面の左下に「こちら経済部」という小さいコラムがある。経済を論じる小難しい小論文と思って、普段は見過ごしていたが、きのうは違った。題材は表題のような堂々たる社会時評的になっている。読ませてもらって大変勉強になった。「自衛隊諸君よ!」国家と国民の違いを知っていて掲示したのか?(しんぶん赤旗・2022・7・29)

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オンブズマンが行く 2022年7月号

 江東区民オンブズマンの会発行の7月号(NO.215)号をいただきました。今月号は八月を前にしてか、「会」としては珍しく「平和問題」を取り上げています。代表幹事・正木 毅氏が筆を執りました。題して「平和のために母子像に誓う」。書き出しはこうです。「江東区役所を訪れるたびに「平和都市宣言のまち」の大きな看板と「母子像」を目にする。 以下はコピーを。

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「美しい地球が自分の故郷に思えるのに」<筆洗> 

 宇宙飛行士の若田光一さんが国際宇宙ステーションでの『笑い』の大切さについて書いていた。空気を和らげ、緊張をほぐす。人間関係を円滑にする。閉ざされた空間において笑いはとりわけ必要なのだろう。笑う時間を積極的に取っていたという▼笑いにはロシア人の宇宙飛行士の役割が大きいそうだ。ロシアの伝統か、たくさんの笑い話を子どものときから覚えており、それを披露して笑わせる。夜空にステーションが見えることがあるが、あそこで今誰かがげらげら笑っているかもと想像すればなんだかうれしくなる▼笑えない話となる。ロシアが国際宇宙ステーションから2024年までに撤退するという。欧米、日本、ロシアなどが共同運用し研究、観測を続けてきた。そこからロシアが離れていく▼ウクライナ進攻を巡るロシアと欧米日の対立が背景らしい。軌道維持などロシアの役割は大きく、離脱による影響もあるだろう。なによりも国際協力のシンボルが崩れるのがくやしい▼宇宙から地球を見ると国際抗争のすべてがばかげて見えるー。立花隆さんの『宇宙からの帰還』によると宇宙飛行士のほとんどがそんな体験をしているそうだ。美しい地球全体が自分の故郷に思え、争いなどしたくないと考える▼撤退を思いとどまってはもらえぬか。プーチン大統領をステーションにお連れし、地球を見ていただきたい。(東京新聞 2022・7・28)

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瀬戸内寂聴さんをしのぶ 「しんぶん赤旗」

 昨年99歳でなくなった瀬戸内寂聴さん(作家、僧りょ)の「お別れの会」が26日、都内のホテルで開かれ、ゆかりの人たちが瀬戸内さんをしのびました。  瀬戸内さんがかかわった出版社、新聞社などが発おも披露されました。d起人としてよびかけたもの。会場では、生前の瀬戸内さんの寂庵(じゃくあん)での日常を撮影したビデオを上映し、出身の徳島の阿波踊りないまだ正彦ども披露されました。  林真理子さん、島田雅彦さん、います。行動の人でした加藤登紀子さん、南果歩さん、寺島川佐和子しのぶさん、澤地久枝さん、阿川佐和子さん、江国香織さん、平野敬一郎さんらがスピーチ。澤地さんは「ごいっしょにハンガーストライキをしたこともあります。行動の人でした。たった一人で京都から出てきて国会前で演説したことも。見事な人生dえした」と話しました。  瀬戸内さんと親交のあった日本共産党の不破哲三社会科学研究所長も参列しました。

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ロシア その卑劣さにうめくばかり 東京新聞

 悪漢が善良な市民に襲いかかる。絶体絶命の場面である。どうういうわけか、悪漢の気が変わる。「もういい。行くがよい」ー。安堵の表情を浮かべた市民はその場を離れようとする。観客がホッとするのもつかの間、悪漢は市民を後ろから斬りつける▼こんな場面が昔の時代劇や西部劇によくあった。悪漢の残酷で、卑劣な性格を描くためだろう。ただ、命を奪うだけではなく、助けると相手に希望を持たせたうえで、裏切り、奈落の底にたたき落とす▼あの場面を見せつけられた気分である、話は先週にさかのぼる。ロシアとウクライナは国連とトルコの仲介によって、穀物輸送に関する協定に 署名した。ウクライナの商船や港湾施設を攻撃しない。ロシアはそう約束した▼ロシアのウクライナ進攻によって、ウクライナ産穀物の輸出は滞り、世界的な食糧危機を招いている現状がある。ウクライナからの輸出がが可能になれば飢えに苦しむ人びとを救える。国連のゲテレス事務総長はこの合意を「希望の光」と呼んだ▼この光がやがて侵攻中止につながることがあるかもしれぬ。そう期待したかったが、それは残酷な悪漢のやり口だったのか。ロシアは合意にもかかわらずウクライナのオデッサ港をミサイルで攻撃した。署名の翌日である▼希望を抱いた分、それが裏切られたときの絶望の大きさ。世界はその卑劣さにうめくばかりか。(<筆洗> 2022・7・26)

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勇壮に華麗に おたる潮まつり 「赤旗」

 ”やっぱり夏は潮(うしお)だね”ー。北海道小樽市の夏の最大イベント「題56回おたる潮まつり」が22日、3年ぶりに開幕しました。荒波で岩をも砕けとたたきあげる勇壮なバチさばきの潮太鼓でオープニング。実行委員会の役員と家族200人余が華麗に練り歩く”練ねりこみ”を披露しました。  市民や札幌市など近隣の見物客から手拍子が起こり、「小さな女の子も踊っているよ」とカメラに収める姿が目立ちます。太鼓を打ち鳴らす人と踊る人、見る人の思いが高まり、熱気に包まれました。23日には、小樽未来ひろげる隊や小樽伝統分科会など約2800人の”潮ねりこみ”。最終日の24日は、潮太鼓の演奏や、納涼花火大会が行われました。(2022・7・24)

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「荒野に希望の灯をともす」 中村医師の志 今こそ

 <アフガン人道支援 ドキュメンタリー公開>  戦争や干ばつなどで、病気や貧困に苦しむアフガニスタン。その人道支援を続けた医師中村さん=享年(73)=が2019年12月に銃弾に倒れて2年7カ付きがたつ。中村さんの生前を記録したドキュメンタリー映画「荒野に希望の灯をともす」の公開が23日、始まった。ロシアのウクライナ進攻という戦乱の中、あらためて中村さんの遺志を考える機会になりそうだ。以下コピーを。(木原育子 東京新聞 2022・7・24)

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