二〇歳になった高齢者集会

江東区高齢者集会がスタートしたのは1989年4月2日、まさに消費税導入の翌日でした。それ以来20年、ずーっと事務局長を務められた里村純子さんが20年間を振り返って、その歩みをつづりました。高齢者が「人生の中でいまが一番いいといえる世の中をめざして、これからも続けます」と結んでいます。(月刊「ゆたかなくらし」4月号掲載)

    20歳(はたち)になった江東区高齢者集会   里村純子  
 
   ぽかぽかの春のような日に

 2009年2月15日、第20回江東区高齢者集会が開催されました。2008年11月の開催で準備を進めていたところ、衆議院選挙と重なることが予想され、急遽2月に延期することを決めました。真冬の寒い季節、だれもが当日の天候を心配していましたが、さいわい春のような陽気となりました。一方、麻生内閣は国民の信頼を全く失い、未だに解散できないままでいます。

 集会は、午前中に全大会、午後は分科会というプログラムです。全体会は、実行委員でもある吉村勲ニ・ミヱさん夫妻の創作童話「花いかだ」の朗読で始まりました。東京大空襲の聞き書きを元にしたお話です。お二人が描いた挿話も、背景に大きく投影されます。記念講演は、「平和と福祉を守る風になってー生命の尊さつたえようー」と題して三上満さん、そして区内で活躍している四人の方からの運動報告と続きました。
 ▼記念講演 三上 満さん
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 午後は、江東九条の会による「平和を守るバトンを次の世代に」、福井典子さんを助言者に迎えての「人間らしく暮らしたい!」の二つの分科会。憲法9条と25条がテーマです。20回という節目の集会にもかかわらず、会場の都合で例年より分科会の規模を縮小、集会名物の豚汁も作れず残念でした(毎年集会参加者の昼食は、おにぎり二個と手作りのおいしい豚汁で何と200円!)。

 それでも160余名の参加者の熱気を感じ、主催者としてはうれしい元気の出る集会となりました。

  こつこつ続けてきたこの20年

 第一回江東区高齢者集会が開催されたのは1989年4月2日、まさに消費税導入の翌日でした。前年の第二回全国高齢者大会で採択された「高齢者憲章」を江東の地に実現し、区民が平和で住みよい老後がおくれるよう力を合わせて奮闘しようと始められたものです。同年12月には「高齢者保険福祉推進十ヵ年戦略(ゴールドプラン)」が発表されました。

 初めは自治体労働者や福祉施設職員・医療関係者などが中心となり、自分たちの仕事をや運動を通して江東区の福祉水準を向上させようという自治権集会的なものでした。やがて、高齢者自身が主人公となる集会にしたいという意見が出るようになり、いま、中心を担っているのは年金者組合の皆さんです。第一回集会で年金者組合の結成を呼びかけた準備会の岡田公明さんが、現実行委員長です。
 ▼花咲デモの先頭に岡田公明さん
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 1997年に介護保険法が成立、日本の社会保障制度そのものが全く変貌してしまいました。集会の内容も、高齢者福祉を守る運動をどう進めるかが中心となってきました。同じ年、老人福祉手当や老人医療費助成の見直しが始まると、高齢者たちは「花咲(はなさき)デモ」を計画、福祉の花を咲かせようと訴えるシルバーカーや車椅子の隊列が江東区役所をめざしました。お手製の赤いちゃんちゃんこを着てデモの先頭を行く年金者たちは、一躍有名になったものです。

 2002年以降、憲法改悪の動きが著しくなるにつれ、「平和」は重要なテーマとなり、こうとう九条の会は集会には欠かせない存在になりました。いま、後期高齢者医療制度の廃止をめざす取り組みが、新たに加わっています。

  映画、歌声などプログラムは多彩

 しかし、難しい議論ばかりしてきたわけではありません。「にっぽん泥棒物語」(記念講演は映画評論家の山田和夫さん)や「花の夢ーある中国残留婦人」を上映した二回の映画会、区内の慰霊碑をめぐる平和ウォーキング、コーヒーの香る歌声喫茶、何でも相談会、作品展示会など、多様なプログラムです。松田解子さんの講演も思い出に残ります。
 ▼17回高齢者集会・会場の立看板画像
 この20年間、こつこつと続けてきた高齢者集会。毎年一回、さまざまな運動に関わっている地域の人たちが集まり、学習し、交流して、元気になって帰っていきます。まるで同窓会のようです。実行委員会に集まる「高齢者」の皆さんの知恵と技術と人脈の豊富さには、毎回、感心しています。自治権活動と位置づけて協力してくれる、江東区職労の力も大きいと思います。

  これからも続く江東区高齢者集会

 今回の集会アピールは、憲法九条と二五条を守り、次世代に伝えていくことが高齢者に与えられた大切な務めであると訴え、「ひとりぼっちの高齢者」をなくそうと呼びかけています。三上さんの講演にあった「人生の中で現在(いま)が一番いい」といえるために、そして高齢者がそういえる世の中をめざして江東区高齢者集会はこれからも続いていくことでしょう。 (さとむら じゅんこ/江東区高齢者集会事務局長)

   〔江東区高齢者集会 振り返る〕その1

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 第17回江東区高齢者集会(2005年・12・11日)にソプラノ歌手の佐藤真子さんが来られ、平和への想いこめて10曲歌い参加者を魅了しました。
*翼
*別れのブルース
*惜別の歌
*戦場の子どもたち
*君死に給ふことなかれ
*千の風になって
*見上げてごらん夜の星を
*涙そうそう
*リリー・マルレーン
*一本の鉛筆
 

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この記事へのコメント

  • 山路 独

     心より、活動の発展を祝福させていただきます。
    2009年05月26日 01:24