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zoom RSS 歌ってよわたしの詩たちE

<<   作成日時 : 2010/09/29 09:07   >>

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楠の樹を、沖縄南部の風洞(ガマ)の傍らで見た。頭上にかざされた柔らかな若緑につい見とれてしまった。沖縄南部、周知のとおり第二次大戦中アメリカ軍の猛攻に住民の多くが追いつめられ悲惨な死を迎えた地域である。その場所は海に向かって頑丈な岩が立ちはだかっていて、背後も岩、さすがの海兵隊も攻めあぐねた要塞だった。

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  花のレクイエム

硬い岸壁に守られて
楠の葉は優しい緑をひろげ 夏を招く
砲撃に薄ぐもり荒れる空の下で
汗と泥に汚れ脅えていても
娘たちは花
明日を信じて咲いた花だった
青い空みつめて咲いた清らかな花だった

燃え上がれ サンゴの海
痛恨の想い 赤く赤く染めて
燃え上がれ 太陽(ていだ)の大地
沖縄の六月 青い青い空の下で


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あの日緑の空が裂けて
楠の葉のやさしい緑引き裂き 夏は死んだ
ガソリンの黒い雨が降る空の下で
火炎放射器の炎に焼かれて
娘たちのからだ
やわらかあからだは燃えて炎になった
のびやかなからだは人のかたちした炎になった

燃え上がれ サンゴの海
痛恨の想い 赤く赤く染めて
燃え上がれ 太陽(ていだ)の大地
沖縄の六月 青い青い空の下で


 てこずったアメリカ軍は岩をよじ登り空からガソリンを捲き火炎放射器を放った。焼かれたのは兵士ではない。救護や水汲みに駆り出された女学生、娘たちである。一瞬にして炎の樹となった娘たちのからだ、断ち切られた青春と未来が鮮やかな映像となって迫る。白梅の塔、ひめゆりの塔、たくさんの青春が閉ざされた情景を見おろしていた楠の樹。樹に言葉が語れたら「ちむにしみる」物語を聞かせてくれるだろう。殺戮で、武力で、支配できると思い込んでいる人間の愚かさを悲しんでいるだろう。
 
 楠の葉をゆする風の音に涙が胸のなかで揺れる音を聞いた。

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