満州っ子 平和をうたう

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zoom RSS 詩集 終わりからはじまる歌D

<<   作成日時 : 2010/10/18 09:56   >>

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この二連の詩の冒頭に「ときどきひとり/旅してみたいと思う」「そばにいるはずのあなたがみつからなくて/遠くへ/旅してみたいと思う」と作者は詩(うた)う。ひとり旅は心打ちひしがれているときにするものだと相場はきまっている。だがそれは若者の特権。年を重ねるにつれ「来し方」を思い、あてどない「行く末」を旅し、ひとりさまよう。

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        パート 1

ときどきひとり
旅してみたいと思う

ふるさとに似た町をさがしてみたい
知らない顔ばかりの遠い夜汽車にゆられてみたい
その思いに
からだが燃えてねむれない夜は
霜柱のようにびしびしと凍った空気を見にまとって
駅の人混みをあるく
南のくになまりをさあしてあるく

細長い日本列島をぐるりとまわって
たどりついた柏崎の海
冬の荒あらしい面影は想像もつかなくて
とろりとろりと小さなボートをゆすってくれた
駅前のにぎやかな街並みはすぐにつきて
海への道はさびれた砂の道
頬や鼻のおしろいをぬった子どもらが
たるみこしかついですれちがっていった
さびしい夏祭りだった
それから
肱までひたしてみた十和田の水のつめたさ
泣くことも忘れてみとれた湖水の色の変幻

とりかえせないあの夏を訪ねて
もういちど
旅してみたいと思う
恋だけひとつ
たったひとつ命のように抱いてあるいた夏を


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      パート 2

ときどき
そばにいるはずのあなたがみつからなくて
遠くへ
旅してみたいと思う

誰ひとり声をかける人もいない那覇の町
泣きそうな女とふりかえる人
ぶあいそうな女と行きすぎる人
さまざまな想いとすれちがいながら
セミの声がたたきつけるように降っていた

首里の石畳
青いあおい空にまっかに燃えていたポインセチア
明るい陽の光だったけれど
さびしい冬の旅だった

恋しさで 狂いだしそうなこころ抱いて
うちあける人もなくて
片足もげたぬいぐるみのようにポロポロと
心ひきずりながらあるいた
迷い子になりそうなあの日のわたしをたずねて
もういちど
旅してみたいと思う

あなたをそばに
すぐそばに 感じたいから

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