戦後70年 「平和の俳句」 東京新聞 ー25-

今好評の東京新聞の「平和の俳句」シリーズ。今回で25週目に入りました。18日付同紙「応答室だより」では多くの読者の方から「毎日ノートに書き写しています。、私の日々の楽しみです」などと感想が寄せられているようです。

画像
    「平和の俳句」多くの人に愛され 
 
 企画が始まって半年弱。連日、たくさんのご応募をいただいています。
 13日一面でもお伝えしましたが、この「平和の俳句」が先日、実力派の俳人が集う「件(くだん)の会」が選ぶ第12回みなづき賞に決まりました。選評には「日本人の生の声を聞く気がする」とありました。読者の皆さんからの投句で成り立っている企画です。受賞を共に喜びたいと思います。

 そんな「平和の俳句」について、読者応答室には17日、数十年来の読者という都内の70代の女性から電話がありました。「平和の俳句を、元日から毎日、ノートに書き写しています。私の日々の楽しみです」とうれしそうに話してくださいました。8日発言欄では、こんな投稿を掲載しました。「1月以来、ほぼ全部を切り抜き、短冊として保管、折に触れて読んでいます。選者の評を読ませえもらい、句をあらためて読み、なるほどと、俳句の奥深さを学ぶ教科書となりつつあります」(川崎市、元大学教員)
 こうした読者の皆さんの声を聞き、思いを知るにつけ、新聞を読むことが、日々の暮らしに自然と溶け込んでいる様子がったわってきます。
(鈴木貴彦)

この村の戦死者の数盆あかり 水谷 洋子(66) 三重県いなべ市 2015・6・14

】<いとうせいこう>盆になり提灯が灯る祭り。その時に帰ってくる戦死者たちを、村人は数えることができる。そのおびただしさを。その人生を。

今歌う父が語りしシベリアの歌 青野はる子(71) 静岡県磐田市 2015・6・16

】<金子兜太>作者の父親のシベリア抑留は長かった。「誰か故郷を想わざる」を大の男が涙とともに歌っていたという。忘れるなシベリア。

この青空には戦闘機でなくきみの笑顔を 安藤 美文(25) 名古屋市千種区 2015・6・17

】<金子兜太。明るく率直な俳句だ。作者は学生。「きみ」は恋人だろう。入院中らしい。頭上に戦闘機。この野郎、消えてなくなれ。

女子会が語る平和や氷水 宮司 孝男(64) 静岡県湖西市 2015・6・18

】<いとうせいこう>女性たちのこの声が国を動かさないのであれば両性は不平等である。そして平和は日常的に話し合われ、生活と直結しているべきだ。

堅香子のうつむく姿今の風 畑上 真保(53) 金沢市 2015・6・19

】<金子兜太>堅香子は片栗。早春の林中などに紫紅色の俯きがちな優しい花を咲かせる。今の世を憂うる花と、作者は労る。

荒南風や天気予報のある平和 安藤 勝志873) 静岡県葵区 2015・6・20

】<いとうせいこう>日常的にあったものが秘密保護の名のもとで奪われていくのだぞ。 <金子兜太>天気予報の言葉は美しいのに、戦時秘密で自由に使えなかったのだ。

この記事へのコメント