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zoom RSS 公主嶺小同窓会誌 第7章 エピソード −36−

<<   作成日時 : 2016/08/05 05:11   >>

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父の待つ公主嶺に着いたのは昭和9年12月も末のことだった。厳冬の公主嶺。古いロス建ての陸軍官舎だった。近くには今まで見たことのないロシア墓地、射撃場などがあった。(記念誌285頁下段)

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  官舎に咲いた杏の花
   矢野智子(旧姓雨宮・29回生)

 
 満洲での冬、それは聞きしにまさるものだったが、火鉢とこたつだけの東京の冬と異なり、部屋にはペチカがあり、暖かく快適だった。
 黄塵万丈の蒙古風が吹いて、公主嶺にも春が訪れてきた。官舎の庭先にある一本の木が蕾をふくらませ、やがて薄いピンク色の美しい花が咲いた。はじめて見る杏の花であった。満開となった花の下で、少し寒そうに妹達と肩を寄せ合って撮った写真が残っている。厳しい寒さに耐えて爛漫と咲いてくれた官舎の杏の花は、今でも記憶に忘れ難い。
 
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 母の病気で、公主嶺をあまり知ることもなく、早い帰国となってしまった。思えば転校することの多かった少女期であった。いま手元に残るただ一枚の記念写真は5年生当時のもので、最前列に座っている。
 転校多き少女期なりき セピア色の写真に
 われの小さく座る

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