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zoom RSS 公主嶺小同窓会誌 第1章 エピソード −9−

<<   作成日時 : 2016/09/08 05:50   >>

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 公主嶺の自然は子供心に豊な躍動を与えてくれた。冬はスケートに煤煙で真っ黒になって戯れ転がり、スチームに暖を求め、積雪の夜は深々と更けゆき、白銀世界になった朝は、吐く息も白く、一歩一歩足跡を印してゴム長靴で登校した。

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    冬から春への公主嶺
            水野紫露(26回生)


 冬中道路は凍(い)てついたままで、各戸の煙突からは煙がたちのぼり、どんよりした空の日も多く、軒端からは大きく長いつららが下がっていた。寒さに負けず、できるだけ戸外で雪合戦や雪だるまをつくって春を待ったもので、学芸会やスケート大会が懐かしい。
 厳冬の後に陽春ありで、太陽の光がまぶしくなり、大地の黒い地肌がのぞきはじめると、黄塵の風が数日吹き過ぎる。柳などの木々が芽をふくらませて来る。もえたつ若葉に歓声をあげたいような春の訪れである。学校は卒業、入学、進学の時でもある。

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 朝礼前の新緑に囲まれた運動場は、身も軽やかに大勢の生徒の遊び声で賑やかである。
 郭家店への杏(あんず)、ゆすらうめの花見の遠足は全校参加の行事であった。思い思いに父母と一緒に弁当を開いて花の香にむせび、つくしを摘んだ。敷島台のネジアヤメの群落も素晴らしい景観であった

【注1】右写真 郭家店の花見は「杏」の花と思っていたが、「ゆすらうめ」もあったとははじめて知った。
【注2】大陸性気候 公主嶺は中国東北部のほぼ中央にあったので、雨量が少なく、夏は酷暑、冬は厳冬の典型的な大陸性気候であった。寒風は11月ごろから吹き始め、12,1,2月の三ヵ月間は寒気が最も厳しくなる。最低気温は零下30度、ときに35度に達することがある。
 3月ともなれば、寒気はゆるみ、長い冬の終わりを告げる。蒙古風(モンクーフォン)が天地を黄色に染める。卓越した南西風は、5月になると黄塵万丈の世界を現出し、風が止んでからは雪のように柳絮(りゅうじょ)が舞った。(記念誌16〜17頁)

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