戦後72年 「平和の俳句」 -43-

 10月最後の「平和の俳句」。11月掲載分の選考会が去る10日、東京都千代田区の東京新聞(中日新聞東京本社でおこなわれました。これは黒田杏子さん2回目の選句になります。

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       印象残る秋の味覚

 俳人の黒田杏子さん(79)と作家のいとうせいこうさん(56)が、2172通から掲載句を選んだ。
 前回に続き二回目の選句となる黒田さんは「新米やさんま7といった秋の味覚を詠んだ句が目立った。戦争や憲法を詠んだ句とはまた別に、人間の生活の基本が守られることが大切なんだという俳句が多かったことが印象に残りました」と話した。



ゆるぎない平和か否か熟慮す 寺下義信(85) 福井県鯖江市 207・10・22

】<黒田杏子>85歳の寺下さん。熟慮す。この言葉の深さを噛みしめます。熟慮するとなさらず、このように書き止められてインパクトあります。

いくさせぬ鳥獣の山栗はぜる 亀井克己(69) 埼玉県入間市 2017・10・23

】<いとうせいこう>どんな動物も戦争はしない。同種類同士で武器を持って殺し合わない。する必要がないからだ。そんな山で栗ははぜ、きのこは生える。

ゆっくりと平和を語る齢(よわい)かな 高阪はる子’85) 愛知県瀬戸市 2017・10・24

】<いとうせいこう>せかせかと気負って語るのでなく。作者85歳はゆっくりと、静かに相手の胸の中に言葉を注ぎ込む。これはありがたい助言だ。

銃口を向けた敵にも家族いる 前田祐二(77) 静岡県湖西市 2017・10・25

】<黒田杏子>おっしゃる通りです。映像的なこの一行の迫力はすごいです。家族という二文字をこの俳句の中であらためて深く味わいました。

レイテより不戦の声が夢の中 水谷明彦(74) 愛知県清洲市 2017・10・26

】<黒田杏子>父上が戦死されたとき1歳と。戦争はダメと夢枕の父上。 <いとうせいこう>ご尊父の遺骨も写真もレイテからは何も帰ってこなかった。せめて夢で。

生きている生かされているそれでいい 小林政則(70) 石川県白山市 2017・10・27

】<黒田杏子>こういう人生観に到達された70歳の小林さんに深く共感します。それでいい。この止めはやさいいようでなかなかのテクニック。

日めくりをめくる音聴く平和かな 大羽教夫(70) 愛知県豊川市 2017・10・28

】<黒田杏子>それはかすかな音です。落着いた日々の暮らしの中の音です。 <いとうせいこう>ぱらりという音。確かにあの音はちょっと独特だ。へいわにめぐりたい。

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